和田、盟友杉内上回るNPB通算143勝「力尽きてもいい」

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ◆ソフトバンク12-4オリックス(5日、ペイペイドーム)

 22歳の後輩からの大きなプレゼントに、40歳の左腕が奮い立った。リチャードのプロ1号の逆転満塁弾などで一挙6点を奪った直後の5回。和田は決意を胸に秘めていた。「力尽きてもいい。それくらいの気持ちでマウンドに上がった」。自分のためではなかった。

 心を熱く燃やした理由は「(リチャードの)この本塁打を無駄にしないためにも、最低でも5回はゼロで抑えよう」。長い攻撃の後は「先頭の入りが大事」と細心の注意を払い、モヤを直球で空振り三振。2回に2ランを浴びた若月は一邪飛に仕留めた。紅林に左前打を許したものの、佐野皓は中飛に打ち取った。

 5回を3安打2失点。6月6日の阪神戦以来、3カ月ぶりの今季5勝目を手にした。「5回までだけど、しっかり投げられた」。77球で救援陣にマウンドを譲ったが、オリックス戦は2016年9月17日から7連勝。カード別最多の通算31勝(8敗)となった。

 五輪中断期間や軽度の左肩のコンディション不良もあり、約1カ月半ぶりの登板だった8月29日のオリックス戦は5回途中2失点(自責1)で降板。中6日で後半戦2度目のマウンドに上がった今回は、最速145キロの直球も変化球も切れがあり5三振を奪った。

 「中6日の中でしっかり調整できた。前回よりもいい状態で投げられる」。きっちり修正して好投したベテラン左腕を、工藤監督も「(内容が)良かった。彼も『この一戦は』という気持ちで投げてくれたと思う。その中で勝ち星がついて良かった」とたたえた。

 首位との差は4ゲーム。「チームの雰囲気はすごくいい。全員で戦っていることを感じて投げられている」。価値ある勝利でNPB通算143勝。同学年で競い合った杉内(現巨人2軍投手コーチ)の同142勝を上回ったが、満足はしない。「後ろの投手に負担をかけた。次は6、7回までいけるように。接戦でも貢献できるように」。経験豊富な左腕は貪欲に口にした。(伊藤瀬里加)

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