急上昇を見せるソフトバンク打線 8月の1試合平均「2点台」→9月は「7点超」

西日本スポーツ 山田 孝人

 ◆西武0-9ソフトバンク(8日、メットライフドーム)

 ソフトバンクの栗原陵矢捕手(25)が猛打ショーの主役を張った。今季はチーム最多の52試合で4番に座る若き強打者は初回に先制打を放つと、2回には14号3ランで自己最多タイの1試合4打点と爆発。投げては今季9度目の零封勝ちの先陣を切ったエース千賀が後半戦4連勝を飾り、左肘手術から復活した守護神森も約4カ月ぶりの1軍マウンドで9回を3人斬り。オリックスがロッテに敗れ、前日7日に消えた自力Vも一夜で復活した。

   ◇   ◇

 前夜の痛い逆転負けのショックを、若き4番が速攻で振り払った。初回1死一、三塁。ニールの外寄りのツーシームを確実に捉えた。「(1ボール2ストライクと)追い込まれてから食らい付いて打てた」。栗原はしぶとく三遊間を破った先制打に胸を張った。

 圧巻の「三段攻撃」の始まりだった。初回はさらに1点を追加。2回は1点を加えて、なお2死一、三塁で7試合ぶりの14号3ラン。甘いチェンジアップを右翼席中段へ運んだ。栗原が引っ張った打線は、3回までにニールに11安打を浴びせ9点を奪ってKOした。

 天敵の高橋から5点を奪いながら白星を逃し、自力Vが消滅した前日7日は4打数無安打。その借りを自己最多タイで、今季最多の1試合4打点で返した。猛打ショーの主役を張った25歳は「1、2打席目は良かった」と振り返りながら、さらに上を見据えていた。

 2度の快音を「内転筋をうまく使って打てた」と同じ言葉で分析した。ヒントは7、8月度の月間MVPに輝いた広島鈴木誠との電話。「昨日の試合後に少し電話をさせてもらった。その中でヒントをいただき、そのイメージで打撃練習に入った」と明かした。

 同じ福井県出身のオリックス吉田正との野球談議でも、かねて下半身の重要性を説かれていた。「改めてて下半身をしっかり(使って)打てれば」。東京五輪で親交を深めた球界を代表する強打者らの助言も進化の糧として、後半戦は好調をキープし続けている。

 常に「4番目の打者」と謙遜するが、今季の4番は52試合目でチーム最多。打順別の成績は4番が打率3割1分1厘と最高で、7本塁打も最多だ。昨季は9月に月間打率1割6分7厘と不振にあえいだが、今季は3割近い打率をキープして存在感を高めている。

 チームの9月の1試合平均得点は7・17点で、8月の2倍以上の数字が残る。その中心に座る4番打者に、工藤監督は「(試合前に)4打点と(栗原に)話したんだけど、その通りに素晴らしい打撃を見せてくれた。(打線も)いい形だった」と“おねだり”に見事に応えた働きをたたえた。

 自力Vの可能性も一夜で復活。10日からは敵地札幌で最下位日本ハムと対戦する。「残り試合も少ない。一試合一試合、強い気持ちを持ってやりたい」。レギュラーシーズンは残り35試合となり、首位ロッテ、2位オリックスとは4ゲーム差。逆転Vへの道は自らのバットで開拓する。(山田孝人)

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