パリ五輪の逸材は久保建英だけじゃない J1鳥栖・中野伸哉の現在地

西日本スポーツ

 パリ五輪へ脱・守備職人-。J1サガン鳥栖のDF中野伸哉(18)が、2024年のパリ五輪を目指して5日まで行われたU-20(20歳以下)日本代表候補の合宿に参加した。センターバックやサイドバックとして守備に自信を持つ左利きの「職人」は東京五輪で4位入賞した“先輩”を超えるため、攻撃面を中心に個人技の向上を課題に設定。鳥栖でも代表でも攻守ともに存在感を示し、3年後の五輪切符を見据える。

■鳥栖で競争激化

 3年後の五輪ロードが定まった。中野伸は東京五輪で日本が敗れた準決勝や3位決定戦をテレビ観戦。スペインやメキシコとの差を改めて実感した。「世界との差は個の能力。そこをどう改善するかが今後の日本サッカーに大事。僕は攻撃のレベルを上げないといけない」と決意した。

 今季は鳥栖の下部組織に在籍しながら開幕戦を含む15試合で、主に3バックの一角で先発出場。3月には東京五輪世代のU-24(24歳以下)日本代表にも選出された。しかし5月末からは同じ下部組織出身でパリ世代でもある20歳の大畑歩夢にスタメンを奪われ、五輪代表にも残れなかった。

 理由は明白だ。「チームからは『守備の部分はいいけど、攻撃でのクロスボールや仕掛けが課題』と言われている」。五輪世代でも左サイドバック(SB)を争った中山雄太(ズウォレ)や旗手怜央(川崎)の果敢なオーバーラップに差を感じた。その彼らでも届かなかったメダルの壁。「僕はあと3年でもう二つはレベルアップしないと」と危機感が高まった。

■内田氏から吸収

 手本は同じ左利きのスコットランド代表のロバートソン(リバプール)。「クロスボールの質が高い。アシストを増やすためにもしっかりと仕掛けてクロスボールを上げないといけない」と誓う。コーチとして合宿に部分参加した元日本代表SBの内田篤人氏の知識と経験を吸収する姿勢も示した。

 鳥栖でチームメートだった林大地は東京五輪で存在感を示し、五輪後はベルギー1部のシントトロイデンへの移籍とステップアップした。海外移籍を志望する中野伸は「前線へ蹴ると大地君がボールを収めてくれて、チーム(鳥栖)の中心になっていた。僕もチームを引っ張る存在にならないといけない」。パリを見据える18歳の挑戦が本格化した。 (末継智章)

■マジョルカ久保建らタレント豊富

 2024年パリ五輪を目指すのは、原則として01年1月1日生まれ以降の選手。東京五輪に出場し、ワールドカップ(W杯)アジア最終予選メンバーに招集されている久保建英(マジョルカ)も出場できる。

 今回の合宿には東京五輪代表のトレーニングパートナーを務めた藤田譲瑠チマ(徳島)や鈴木海音(磐田)ら24人が参加。今夏鳥栖から清水へ移籍した松岡大起=熊本県出身=も選ばれたが、けがのため辞退した。

 合宿不参加組では東京五輪代表GKの鈴木彩艶(浦和)のほか、斉藤光毅(ロンメル)や若月大和(シオン)といった既に海外でプレーしている選手も候補。九州出身ではJ1で今季9得点と活躍している荒木遼太郎(鹿島)=熊本県出身、東福岡高卒=に期待が高まる。

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