今世紀初の屈辱工藤監督「ごめん…」異例の会見打ち切りににじむ苦悩

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆日本ハム17-5ソフトバンク(11日、札幌ドーム)

 北の大地でこれ以上ない屈辱を味わった。ソフトバンクが初回11失点で大敗を喫した。札幌ドーム負け知らずだった先発の石川柊太投手(29)が1回もたずにまさかの10失点KO。1イニング11失点は1999年4月以来、22年ぶりという“歴史的”黒星だ。この日勝利した首位ロッテとのゲーム差は5・5に拡大。12日の日本ハム戦の後は14日からペイペイドームでロッテとの3連戦が待つ。正念場に立たされた王者が意地を見せる。

2回にも5失点

 会見場に現れた工藤監督の目は少し潤んでいるように見えた。「うーん、まあね。えー…。まあ初回が全てと言えば全てなので。えー、うん…。それしかないな」。質問を一つ終え、やりとりを続けようとした報道陣を制するように「お疲れさまでした、ごめん」。直立不動のまま頭を下げてその場を後にした。就任7年目で極めて異例の「会見打ち切り」だった。

 幾度となく痛い敗戦を喫しても、工藤監督は丁寧に取材対応を続けてきた。そんな百戦錬磨の指揮官でもショックは大きすぎた。先発の石川が2死しか取れず10失点(自責3)で早々にKOされると、救援陣も相手を止められず工藤政権ワーストタイの17失点。目を覆うほどの惨劇だった。

 初回、先頭浅間の飛球をグラブに当てながらも落とした今宮の失策が悪夢の始まりだった。1死後に連続四死球で満塁とすると、王柏融の先制2点二塁打を皮切りに3連打で4点を失う。さらに一塁に入ったリチャードの失策で傷口を広げると、清水の犠飛で5点目。再び満塁となって西川には右中間へ走者一掃の三塁打を浴び、続く野村にも中前適時打を許し9点目を奪われると、工藤監督はたまらずタオルを投げた。

 石川の後を継いだ高橋礼も王柏融にこの回2本目となる2点二塁打を許し、初回のスコアボードには重たすぎる「11」が刻まれた。1イニング2桁失点は2010年3月22日の日本ハム戦(札幌ドーム)以来、1イニング11失点は1999年4月7日のロッテ戦(北九州)の3回に記録して以来、22年ぶり。「今世紀初」の屈辱を味わわされた。

 自己最短の0回2/3で降板し、同ワーストの10失点の石川について、工藤監督は「何とかしないといけないという気持ちは出してやってもらいたい。次があるのか、ないのか。その辺も考えて」と今後の処遇についても言及した。

 2回も続投した高橋礼が攻め込まれ、2イニング連続の打者一巡で5点を失うと、6回にも1点を奪われて計17失点。工藤ホークスでは2016年4月7日のロッテ戦、17年8月8日の同戦で喫したチームワースト失点に並んだ。

 札幌ドームでは今季ここまで5勝2分けと負けなしで、日本ハム打線には7試合で計15得点しか許していなかった。昨年9月15日以来、ほぼ1年ぶりとなる敵地での黒星は、今後に尾を引きそうな一敗となった。残り33試合、連覇を狙うチームに大きな正念場が訪れた。(長浜幸治)

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