モイネロ復帰も継投失敗 絶体絶命のソフトバンク、なぜ「必勝パターン」に持ち込めなかったのか?

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ソフトバンク4-5ロッテ(15日、ペイペイドーム)

 失った1点の重みを物語っていた。同点の7回1死二塁。甲斐野のフォークを捉えた角中の打球は、懸命に追い掛けた左翼手栗原のグラブのわずか先に落ちた。勝ち越し点を許すと、栗原と中継プレーに入った今宮は膝をグラウンドにつけたまま、しばらく立ち上がれなかった。

 遅まきながら戦う準備ができたはずだった。左手首の違和感で戦列を離れていたモイネロが後半戦初めて出場選手登録された。3人が今季1軍にそろったのは4月6~29日の20試合のみ。その間は11勝6敗3分けの勝率6割4分7厘。「3人(森、モイネロ、岩崎)が戻ってくるだけで全然変わってくる」。工藤監督が待ち焦がれた反転攻勢の手札がようやく整った。

 3回3失点の先発スチュワートを迷いなく代え、リリーフ勝負を選択した。4回から松本が2イニングを抑え、打線もその間に逆転に成功。5試合ぶりの白星へ道筋が見えてきた中、試合中盤に暗転した。

 6回に3番手で登板した板東が1死一、二塁で藤岡に右前への同点適時打を浴びると、さらに満塁としたところで甲斐野にスイッチ。ピンチをしのいだ甲斐野に7回も託したが、先頭の中村奨に死球を与えると、1死二塁で角中に左中間への勝ち越し打を許した。

 工藤監督は継投策について「モイネロは最初から使うつもりはなかった。6回板東、7回甲斐野、8回岩崎、9回森と。シミュレーション通りにはいったんだけど…」と説明した。無失点でつながっていれば、狙い通りの展開になるはずだった。8、9回は岩崎と森をつぎ込んだが、既に追い掛ける場面だった。

 試合終了後、甲斐野はベンチでうつむき、しばらく顔を上げられなかった。「あしたからはモイネロも投げられる。いい形をつくれたらまだまだ」と指揮官は前を向いた。勝利の方程式が長く組めなかった影響もあるが、今季の1点差ゲームは6勝16敗。5月19日の西武戦に勝って以降、12連敗だ。接戦を制し、ライバルが歯がみする勝負強さを誇ったチームの面影はどこに消えてしまったのか。(長浜幸治)

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