背水ソフトバンクなりふり構わず奇跡起こす 森&モイネロ3連投、千賀三たび中5日

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ソフトバンクの工藤公康監督(58)が17日、残り29試合となったシーズンの「スパート」前倒しを宣言した。最下位日本ハムと首位ロッテに4敗2分けに終わり、依然4位。6戦連続で白星なしのチームは、18日から3ゲーム差で追う3位楽天と敵地3連戦。まずCS進出圏に入るために重要な戦いを前にむちを入れる覚悟を示した。森、モイネロが復帰したリリーフ陣の3連投も解禁。20日の3戦目は三たび千賀が中5日で先発することが濃厚だ。アクセル全開で持てる戦力を活用する。

CS圏まで3差

 台風14号接近の影響で、チームは本拠地ナイター明けの17日早朝から仙台への移動を余儀なくされた。当初予定のペイペイドームから楽天生命パーク宮城に変更して行われた投手練習を見守った工藤監督は、レギュラーシーズン残り29試合に向け覚悟を語った。

 「本来、ラストスパートは(残り)20~25試合だと思うけど、首位との差が開いたところもあって、前倒しで今からでもスパートをかけていかないといけない」

 首位ロッテとは8・5ゲーム差、2位オリックスとは5差で、CS進出圏内の3位楽天すら3差。自力Vの可能性はなくなり、2013年以来のBクラスの危機だ。それでも14、15年以来のリーグ連覇を諦めてはいない。禁を解き、なりふり構わず5年連続日本一への道を切り開く決意だ。

 16日のロッテ戦(ペイペイドーム)では140日ぶりに8回モイネロ、9回森がそろい踏み。岩崎を含めて経験豊富な勝ちパターンが復活し「7回以降にリードしていれば、その3人で勝てる。そんな戦いができてくることが、連勝につながる」と工藤監督は期待する。負担軽減のため避けてきた3連投も、ラストスパートで解禁する。

 さらに、20日の3戦目には14日のロッテ戦(同)で今季自己最多の134球を投げた千賀を、前回、前々回に続いて中5日で投入する方向で調整中。「体的には問題ないと言っていた」と剛腕のコンディションを確認した指揮官は「3連戦の中で勝ち越す。うまくいけば三つ勝てるように」と打てる策はすべて打つ構えを示した。

 昨年は残り24試合となってからトップギアに入った。15年ぶりの12連勝を飾ると、1敗を挟んで再び6連勝するなどその間21勝3敗でフィニッシュ。ゲーム差なしの2位だったロッテを一気に突き放し、終わってみれば14ゲーム差を付けてゴールテープを切った。

 4年連続日本一の経験値はライバルにとって脅威となり得る。「今は勝ちたい思いと結果が伴っていないだけ。伴ってくれば、力が入りすぎているところも抜けてくる。勝つことで好転していく」。指揮官は選手にのしかかる重圧も承知の上だ。危機感は持ちながらも、悲愴(ひそう)感はない。「選手はとにかく明るく元気に。野球は楽しく真剣に」。百戦錬磨の将が笑顔に隠した牙をむく。(鎌田真一郎)

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