第3子誕生の柳田に工藤監督「十働き」指令 背景にあの助っ人の苦境

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ソフトバンクの工藤公康監督(58)は18日、第3子が誕生したばかりの柳田悠岐外野手(32)のモチベーション急上昇を期待した。自らも5人の父親である指揮官は、出産に立ち会った主砲の変化を確信。依然としてグラシアルの復帰見通しが立たない中、柳田の打棒がチームに与える影響は絶大なだけに、9月好調のスラッガーに「大逆転スパート」のけん引役を託した。

出産に立ち会う

 台風14号が上陸した影響で、18日の試合は午前9時15分と早々に中止が決定した。そのころ、柳田は懸命に福岡から仙台へと移動している最中だった。前日17日に第3子となる次男の出産に立ち会い、特例で試合当日の移動が許されていたからだった。

 「大イベントなので。試合があったとしてもDHとかで考えていた」。自らも5人の父親の顔も持つ工藤監督は目尻を下げて理解を示した。「気持ちの高ぶりもあると思うし、ホッとすると思うし、幸せを感じる瞬間だと思う」。モチベーションが急上昇することを見越し、改めて主砲に期待を寄せた。

 「もうひと働き、ふた働きというよりは、十働きぐらいしてもらわないと。彼は中心選手なので。生まれたての赤ちゃんを見て、また一つ、父親として頑張ってほしい」

 ここまで全114試合に出場し打率3割2厘、26本塁打、71打点と打撃主要3部門はいずれもチーム断トツ。代えが利きようのない唯一無二の存在だ。

 さらに、チーム事情からも柳田が背負う重責は必然と大きくなる。5月に右手薬指の骨折などで離脱し、リハビリ中のグラシアルの復帰について、工藤監督は「今の段階では難しいと捉えている」と言及した。今はプレーに関し制限はかけられてはいないものの、バットを握った際、患部に違和感があるため実戦を踏む段階に至っていない。

 グラシアルが加われば相手のマークも分散されるだけに「OKとなったら、上(1軍)としては必要な選手」。長打力とミート力を兼ね備えた大砲の復帰を切望するものの、状況次第ではレギュラーシーズンは不在のまま戦わなければならない可能性もある。

 徹底マークを受ける中でも柳田は、シーズン終盤の9月も打率3割3分3厘、3本塁打、11打点と奮闘中だ。父親の育児休暇取得も浸透中のご時世ながら、勝負の残り29試合、球界屈指のスラッガーは求められる「職場」でのフルスイングで大逆転Vを引き寄せる覚悟だ。(鎌田真一郎)

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