「やりきった」HKT48の1期生、村重杏奈が卒業発表 タレント活動継続

西日本新聞 古川 泰裕

 HKT48の1期生・村重杏奈(23)が19日、福岡市の「西日本シティ銀行 HKT48劇場」で行われた公演で、グループからの卒業を発表した。今後は所属する芸能事務所「ツイン・プラネット」のタレントとして活動していく。活動終了は年末を予定しており、11月26日に訪れるHKT48の活動10周年はメンバーとして迎えるという。

 「私、村重杏奈はHKT48を卒業します」

 観客を入れての公演が再開されたばかりの劇場に衝撃が走った。新型コロナウイルス対策で声が出せない客席。静まりかえった空間がショックの大きさを物語っていた。

 「博多なないろ」公演のチームブルーの一員として出演した村重は全ての曲目とMCを終えた後で報告を切り出した。

 「アイドルとしての目標が、惜しまれながら卒業する人になることだった。10年間いろんなことがあって、もう無理だと思ったこともたくさんあったし、卒業という形じゃなくて、明日からメンバーじゃないというやり方もあるんじゃないかと思って」

 声を震わせながらファンに決断を伝える言葉の一つ一つが、波乱に満ちたアイドル人生を物語っていた。

 2011年からアイドルとして歩み始めた。底抜けに明るいキャラクターを生かし、主にバラエティー番組やライブのMCなどで活躍した。次第に、シングルの表題曲を歌う「選抜」メンバーから漏れるようになり、パフォーマンスの質を落とした時期もあったが、自らを必要とするメンバーの声を受けて奮起。誰よりもHKTとメンバーを愛し、誰よりも体を張ってイベントなどを盛り上げるようになった。

 大黒柱だった指原莉乃が19年4月に卒業して以降は、同期メンバーらと最前線で奮闘。その存在がグループの結束に大きな役割を果たしていた。

 「最近になって、そういう(卒業してほしくないという)声を聞くようになって。10年かかって、やっと目標を達成することができたと思った」

 すぐ隣で栗原紗英が涙を流し続ける中、決断に至った理由を告白。「HKT48がすごく大好きな気持ちとか、楽しませたいっていう気持ちは誰にも負けていないと思えた。やりきったなと思いました」。緊張の中に、すがすがしさも感じさせる穏やかな笑顔で続けた。

 「さしさん(指原莉乃)はすごくすごく大きな目標でありすぎるので、村重が一歩を踏み出して、みんなに身近な背中を見せていけたらいいなと思います」。一時は避けてさえいた、今では慕ってやまない先輩の姿を、これからの目標に据えた。

 「もっと泣け!」

 あっけにとられて涙も出ない後輩たちにリアクションを要求して劇場の空気を和らげる「らしさ」を見せると、田島芽瑠から「こんなにHKT好きって言っているのに、なんで最後までいないの」と突っ込みを受けた。

 ファンへのあいさつを終えると、既に出番を終えて私服に着替え終わった本村碧唯が、そでから顔をのぞかせていた。同じ1期生、同じチームKⅣとして、ともに歩んできた仲間と優しく抱き合うと、大きく手を振りながらステージを後にした。 (古川泰裕)

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