J1鳥栖―福岡「ダービー」のもう一つの戦い J2時代の同僚激突「10点目を」「やるつもりない」

西日本スポーツ 松田 達也 鬼塚 淳乃介

 J1アビスパ福岡とサガン鳥栖の「九州ダービー」が25日にベスト電器スタジアムで行われる。好調な両チームで強い存在感を示しているのが、福岡のGK村上昌謙(29)と鳥栖のFW山下敬大(25)。選手として今季ともに初のJ1挑戦ながら、村上はリーグ戦28試合に出場して9位と奮闘する福岡の堅守を支え、山下はアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場争いをする5位の鳥栖でチーム最多の9点を挙げる。“J1ドリーム”を体現する2人は2018年にともにJ2山口で過ごした。互いの印象や攻略の糸口を聞いた。

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 九州のライバルを封じる覚悟を口にした。「順位が近づいてきている。勝てば自分たちも上位が狙える。特別な重みがある試合なので、勝つことでサポーターに笑顔を届けたい」と村上は強い気持ちでダービーに臨む。

 好調アビスパを支える不動の守護神となった村上だが、山口時代は出場機会に恵まれなかった。2018年のリーグ戦出場はなし。居残りでの自主練習で山下のシュートを受けて感覚を磨いた。

 「敬大はみんなに愛されるキャラクター。ストライカーとしての能力も高いけど、やられるつもりはない」。ともに戦った仲間に敬意を払いつつ、鳥栖の得点源を警戒。それでも「敬大だけを抑えればいいというチームではない。周囲の選手にもいいボールを入れさせず、チャンスをつくらせないようにするには連動した守備が大事になる」と勝負のポイントを挙げ、中盤から分厚い攻撃を仕掛ける相手に組織的な守備で対抗する。

 5年ぶりのJ1でクラブが掲げた目標は10位以内と勝ち点50。勝ち点は残り7まで迫り、悲願のJ1残留決定が確実に近づいている。10位以上という順位を現実的にするためにもサポーターにホームで勝利を届けたい。

 福岡は大分戦も含め、過去のJ1リーグ戦での九州ダービーは未勝利。「自分たちは常に上を見て戦っていて、高い意識を持って練習に取り組んでいる」。歴史を変えるシーズンにするために、宿敵からの“初星”は欠かせない。(松田達也)

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 山下は自身のゴールで勝利へと導くことを誓った。「ダービーという特別な試合の変えがたい雰囲気の中で、ゴールできて勝てたら最高。勝つことだけにフォーカスして、絶対勝ちたい」と思い出のスタジアムで節目の2桁ゴールを狙う。

 福岡県川崎町出身で九州国際大付高、福岡大時代にもベスト電器スタジアム(当時はレベルファイブスタジアム)のピッチに立ってきた。一番の思い出は全国高校選手権福岡大会の決勝。東福岡高に敗れたものの「憧れていたスタジアムで小さい頃から見ていた、そのピッチに立ちたいと思っていたので特別な思いはあった」と振り返った。

 今季はJ1初挑戦ながらここまで9ゴール。「(2桁得点へのこだわりは)むちゃくちゃある」と語り、「9点と10点では全然違うし、10点で終わるつもりもない」と得点量産へ力を込める。

 一緒にプレーした村上については「うまく雰囲気を和ましてくれる先輩。向上心がすごく、だからこそ今年J1で活躍している」と活躍を喜ぶ一方、「ポジションは違うけれど、負けてられない」と対抗心を燃やす。「決めてやるというか、決めます」と宣言した。

 3月のホーム福岡戦は0-0で勝ち点を分け合った。「前回(得点を)決められなかった悔しさもあり、覚悟も強いものがある」。J2千葉時代の昨季も戦った長谷部アビスパを「得点力もあり、負けないチーム力を持っている。球際や切り替えなどベースの部分で上回りたい」と警戒。「引き分けは許されない、ACLに行くためにも勝ちにこだわりたい」と必勝を期した。(鬼塚淳乃介)

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