中5日で勝ち続ける千賀 「117球降板」の意味

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆ソフトバンク5-2西武(28日、ペイペイドーム)

 千賀は拍手をしながらベンチ前で岩崎を出迎えた。7回2死二、三塁で岸に高めの154キロを中前へはじき返され、2点を失ったところでマウンドを譲った。7勝目を挙げながら嘉弥真、岩崎と2人の助けを要してしまった剛腕は、降板後も表情が渋かった。

 「野手の方が先取点を取ってくれ、チームとしてすごく良い試合運びができたと思う。ただ、5点ももらったのにイニング途中で降板し、難しい試合にしてしまった」。自身の立場を理解しているだけに厳しい言葉が続いた。「中継ぎの方、野手の方に申し訳ない」。それでも6回2/3を2失点と、先発の役割は果たしてチームの天敵、西武の高橋に投げ勝った。求められる「勝利」というミッションはクリアした。

 今季3度目の中5日で117球を投げた。「あれ以上はいきたくなかった。110球前後で代わるという話はしていた」と工藤監督は説明。後半戦7戦6勝のエースをイニング途中でスイッチしたのも「中4日」の禁を解くためだった。

 「0」を並べた6回までで92球。中4日で次回の登板が見込まれる10月3日のオリックス戦(京セラドーム大阪)を見据えれば交代のタイミングでもあったが、今回は1カ月ぶりとなる6連戦の初戦だ。救援陣の3連投も解禁した今「週アタマ」の先発が長いイニングを投げる効果は大きい。

 その状況を理解するからこそ、投球スタイルもマイナーチェンジした。工藤監督が「いつもは力でというところだったが、きょうは丁寧だった」と振り返ったように、力でねじ伏せて三振を量産する右腕は、後半戦で最少となる5奪三振と“省エネ”だった。だからこそ、イニング途中での降板に責任を感じた。

 「チームが勝てるように投げる。それだけ」とマウンドに上がる「ミラクル」のキーマン。大きな期待を背負ってアクセルを踏み続ける。(鎌田真一郎)

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