上昇気流を生むマルティネス 抜群の安定感を物語る「山本由伸超え」の数字

西日本スポーツ 倉成 孝史

 ◆ソフトバンク9-0西武(29日、ペイペイドーム)

 抜群の安定感が、奇跡を予感させる。打線がリードを8点に広げた直後の6回。マルティネスが2番からの攻撃を三者凡退に封じ、スコアボードに6個目の「0」を並べた。今季登板18試合目で17度目のクオリティースタート(QS、先発で6回以上、自責点3以下)。QSは15試合連続で、達成率はオリックスの山本を上回る94・4%だ。

 「調子は良くなかった」と振り返ったマウンドだったが、上昇気流に乗ったチームの勢いを止めるわけにはいかない。いきなり先頭の源田に右前打を浴びた初回は続く岸を、甲斐の好守もあって併殺打として無失点。「甲斐に助けられ、味方打線の援護に助けられた」。大量援護を背に6回まで1本の長打も許さず、4安打無失点と好投した。

 チームが苦しむ中でも決して崩れることなく、安定感を保ち続けてきた。後半戦は好投を続けながら援護に恵まれず、5戦連続白星なしという勝負の厳しさも味わった。それでも前回登板した23日のロッテ戦で7回無失点。6試合ぶりとなる8勝目を手にした。9月は登板5試合で防御率は驚異の0・55。後半戦だけで6勝をマークしているエースの千賀とともに、チームの上昇気流を支えている。

 今季2度目の中5日での登板だったこともあり、6回を投げ終えて降板した。投球数は99。工藤監督は「疲れもあると思うので、こちらも考えて(次回)登板日を決めたい」と、助っ人の疲労を心配する一方で「残りがあと20試合なので」とも話した。本人もフォア・ザ・チームの思いが強いだけに、次回も中5日で10月5日の楽天戦での先発が濃厚だ。

 チームトップの9勝目を手にし、自身3年ぶりの2桁勝利にも王手をかけた。「いつも言っているように、自分個人のことは全く関係ない。チームが勝ったことが全てだ」。言動ともに頼もしすぎる助っ人の存在が、大逆転Vという奇跡に現実味を加えている。(倉成孝史)

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