恩師・秋山幸二氏語る だから松田宣浩は300本もHRを打てるようになった

西日本スポーツ

 ◆ソフトバンク9-0西武(29日、ペイペイドーム)

【西日本スポーツ評論家・秋山幸二の視点】

 単純に計算しても、通算300本塁打はシーズン30本塁打を10年続けないと到達できない数字。本当に大したものだ。しかも、近年はキャリアの途中で移籍する選手も多い中、ホークス一筋での達成。なかなかできないことだし、一年一年を積み重ねた結果だ。

 区切りの一発は、今の得点源となっているデスパイネの2点二塁打に続く2ラン。快勝を呼ぶ大きな一振りだった。いい勝ち方だからこそ次の試合が大事になるが、こんな勝ち方があと1、2試合できれば、打線に本当の勢いがつく。

 私が2軍監督だった2006年の入団。新人で開幕を1軍でスタートしながら、打撃で苦しんで6月中旬に2軍に来た。王監督(現球団会長)から「一からつくり直してくれ」と電話を頂き、彼と何度も話をして、一緒にフォームの修正に取り組んだ。

 当時はバットを立てて構えていたが、体の使い方を見て、寝かせて構えた方がいいと感じた。前者は脇や脚を内に絞るような体の使い方をする。彼の場合は、後者の構えからバットを体に巻き付かせるようにして打つスイングが合っている。そう伝えて指導した。

 新しいフォームを体にしみこませるには、反復練習しかない。人の何倍もバットを振らせた。それに耐えられたのは、あの丈夫な体があってこそ。下半身もどっしりしたし、厳しい練習を続けてきたからこそ、成績も残し続けられた。全ては努力のたまものだ。

 三塁手での出場試合数も(元ロッテの)有藤通世さんのパ・リーグ記録を塗り替えた。ホットコーナーを守る選手らしく、ベンチでも声を出して盛り上げる姿は素晴らしい。本塁打後の「熱男」のパフォーマンスも元々はチームのスローガンだったのに、今では彼の代名詞になったからね。

 球場で一緒に「熱男」をやることを楽しみにしているファンも多い。そんな期待をさせてくれる選手は数少ない。まだ38歳。次は通算2000安打。本塁打もまだまだ打てる。「ポスト松田」という周囲の“雑音”をはねのけて、これからもファンにどんどん「熱男」を聞かせてほしい。(西日本スポーツ評論家)

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