10月に待つのは「奇跡」か「悪夢」か… ソフトバンクに球界最強右腕と敵地の壁

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ◆オリックス2-1ソフトバンク(1日、京セラドーム大阪)

 ソフトバンクがオリックスとの3連戦初戦で、痛恨の逆転負けを喫した。相手先発宮城から5回に松田の左前打で先制。2試合続けて中5日で先発した石川が6回1失点と試合をつくったが、7回に救援した岩崎が1死満塁で暴投。前夜の森に続き「勝利の方程式」が崩れての2試合連続逆転負けで、勝率5割に戻った。最悪の10月スタートで、首位に立ったオリックスとは6ゲーム差。2日に絶対的エース山本を打ち崩さなければ、光が見えない。

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 最後もチャンスはつくった。1点を追う9回、オリックスの守護神平野佳に対し得点圏まで走者を進めたが、牧原大の打球は遊撃手の正面を突いた。首位に返り咲き、沸く相手とは対照的に、ソフトバンクのベンチは静まりかえった。左腕宮城に7安打を浴びせたものの、得点は5回の松田の適時打による1点のみ。3度目の対戦でブレーク中の20歳に、ついに白星を献上してしまった。

 前日の西武戦は試合時間4時間28分。9回に逆転されて敗れた。一夜明けての移動ゲームは2時間40分で終了したが、時間の長短にかかわらず、この時期の一敗のダメージは大きい。「こういうゲームをして、あとは勝ちきるというところだと思う」。工藤監督は悔しさをにじませた。

 京セラドーム大阪が「鬼門」と化している。今季は鷹の祭典でホームゲームを行った1試合を含め、2勝8敗1分け。昨季は9勝2敗1分けと貯金を荒稼ぎした地で、信じがたい逆転現象に陥っている。

 重要視するカード初戦を落とし、連敗で9月27日以来の勝率5割に逆戻り。「ラストスパート」も足踏みとなった中、第2ラウンドの相手先発は山本だ。今季は4月14日の対戦では、8安打を浴びせて3点を奪い一度は土をつけた。だが、4月1日と8月27日には完封されるなど、5度の対戦で1勝4敗、対戦防御率は0・94に封じられている。

 4位から押し上げるには、工藤監督は常々「最低でもカード勝ち越し」とノルマを掲げる。今カードは1戦目で黒星を喫しただけに、2戦目で球界屈指の右腕を攻略するのは必須事項だ。来週末にも、ペイペイドームでオリックスとの2連戦を控えている。ローテーション通りなら再戦が見込まれる12連勝右腕に対し、指揮官が強い意識を持つのは当然のことだ。

 「高橋光成君も打ったことだし、(山本を)しっかり打っておくと、また来週もオリックスに当たる。1回打っておくと違う」

 9月28日は3シーズンにわたって9連敗中だった、西武高橋を打ち込み、勝利して打線が勢いづいた。残すは18試合。天敵撃ちの再現で望みをつなぐ。(鎌田真一郎)

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■1点差試合は7勝18敗

 今季のソフトバンクは1点差の試合で7勝18敗と大きく負け越している。工藤監督が率いる2015年以降、1点差試合で負け越したのは18年だけだが、同年も17勝19敗。今季の競り合いの弱さが目立つ。また、今季喫した53敗のうち、逆転負けが20敗を占める。

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