柳田「モヤモヤしていた」20戦ぶり一発が逆転弾 17日にもCS消滅 でも諦めん

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆ロッテ4-10ソフトバンク(16日、ZOZOマリンスタジアム)

 ソフトバンクが久しぶりの快勝だ。3点を追う2回に柳田悠岐外野手(33)が20試合ぶりの一発となる28号3ランを放つなど計5点で逆転。栗原、デスパイネも続く今季初めての3人そろい踏み弾もあり、15安打10得点で大勝した。残り5試合でCS進出を争う3位楽天とは5ゲーム差のまま。17日の勝敗次第でCS進出の可能性が消滅する危機ながら、王者は「奇跡」を信じて前を向く。

   ◇   ◇

 ネバーギブアップの精神がバットに乗り移った。初回に3点を先制された直後の2回。2点を返し、なお2死一、二塁で柳田が二木の外角直球を振り抜いた打球は左翼ホームランラグーン席に突き刺さった。9月23日のロッテ戦以来となる28号は値千金の決勝3ラン。敵地を黙らせる一振りでこの回一挙5点の逆転劇を締めくくった。

 「少し詰まったけど、振り抜くことができた」。27号を放ってから20試合目、83打席ぶりのアーチは、今季の最長ブランクだった。「自分のスイングが駄目だったので。モヤモヤしていた」。9月は月間MVPを獲得したが個人成績には不満を口にするなど、チームも、自身も苦しんできた。

 柳田の一発はやはりチームに勢いを与える。その後もチームは安打を重ね、10試合ぶりの2桁安打となる15安打。今季5度目の2桁得点は9月5日のオリックス戦以来だった。会心の逆転勝ちを導いた主砲に対し、工藤監督も「大きい一発。1点でも取り返せればというところで逆転できた」と手放しでたたえた。

 栗原、甲斐とともに、ここまで全試合出場を続ける柳田。金メダルを獲得した東京五輪にも出場し、疲労度はピークだ。工藤監督も「すごくきついところだと思う」と気遣う。その上で「体の張りも疲労もある中で、こうやって結果が出れば、また明日につながる」と、最後のひと踏ん張りに期待する。

 本塁打王争いのトップに立つオリックスの杉本とは4本差となった。残るは5試合。追いつき追い越すには厳しい条件ながら、諦めるつもりはない。「いいスイングをより多くできるように。それだけです」と口数は少なくても一つ一つの言葉に力がこもる。

 それはペナントレースも同じだ。17日にソフトバンクが敗れ、楽天が引き分け以上だとCSへの道は完全に絶たれるが、「可能性がある以上は戦う? もちろん」とただ前だけを見据える。諦めない心こそが、満身創痍(そうい)の柳田を突き動かしている。(長浜幸治)

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