村上茉愛、有観客の世界体操で集大成の舞へ「お客さんがいなかった違和感から解放された」

西日本スポーツ

 体操の世界選手権(西日本新聞社など協賛)は18日、北九州市立総合体育館で開幕して女子予選7班までを終了し、日本勢は種目別の床運動で東京五輪銅メダルの村上茉愛(日体ク)が14・166点で暫定1位、平岩優奈(イーグル)が13・400点で4位となった。

 手拍子と拍手が日本女子のエースを突き動かした。村上が左足首痛を抱えながら、得意の床運動で暫定トップの14・166点。東京五輪で銅メダルを獲得した種目別決勝と同じスコアをマークした。「応援の力に助けられた。これこそが試合。五輪のお客さんがいなかった違和感から解放された」と有観客での開催に感謝した。

 心身ともに万全とはほど遠かった。念願のメダルを手にした五輪後は燃え尽きかけ、練習不足を感じて個人総合の出場を断念。床運動と平均台に絞った。さらに5日の練習で左足首を負傷。北九州入りしてからもまともに練習できず、予選落ちを覚悟した。

 自身最初の演技だった平均台では「けがの不安や日本開催、久々にお客さんがいる空間での試合とプレッシャーが重なって足がガクガクした」。信じたのは20年以上体操を続けてきた自身の経験。割り切って床運動につなげる意識で演技をするうちに緊張は解けた。

 直後の床運動でH難度のシリバス(後方抱え込み2回宙返り2回ひねり)を成功させると起きた手拍子。「目標とする、人に感動してもらえる演技ができた」と左手で小さくガッツポーズをした。

 この日、会場で観戦していた母の英子さんが涙を流していたのを知り「まだ早いけど、心配しなくていい演技はできたかな」と笑顔。暫定7位で予選通過の目が残る平均台も含め、24日の種目別決勝が現役最後の演技になる可能性がある。「決勝に出ればメダルを狙う1択。最高の演技をしたい」と集大成の舞を母とファンにささげる。(末継智章)

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