イップス、1年で肩肘2度手術…158キロ左腕・川原が乗り越えた苦難の連続

西日本スポーツ 鎌田 真一郎

 ソフトバンクは18日、川原弘之投手(30)、渡辺雄大投手(30)、育成の吉住晴斗投手(21)に来季の契約を結ばないことを伝えた。川原、渡辺雄は現役続行を希望しており、吉住は引退の意向を示した。

 川原は福岡大大濠高からドラフト2位で2010年入団。12年には最速158キロをマークした。15年に左肩と左肘を手術し、16年から育成契約。19年に支配下へ復帰した。「12年間できて良かった。今は野球を続けたい気持ちが大きい」と心境を明かした。

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 6年ぶりにマウンドに上がった川原には万雷の拍手が送られた。2019年3月30日西武戦(当時ヤフオクドーム)。プロ初ホールドをマークし、初めてお立ち台に立った。最速158キロを誇った大型左腕は3年の育成期間を経てカムバック。そこからは「いつも最後のつもりで投げています」と口にし続けてきた。

 福岡大大濠高から入団してプロ3年目だった12年、オープン戦に先発し先頭打者への頭部死球で危険球退場になった。「あの時からテークバックのところで体がガチッと固まるようになった」。いわゆるイップス。無理に腕を振り続け、商売道具はむしばまれた。

 開幕直前に左肩を手術した15年。オフには戦力外を覚悟した。実戦復帰のめどが立ったフェニックスリーグを前に「両親を呼んで最後に見納めしてもらおう」と決意。念のため、違和感のあった肘の検査を受けると靱帯(じんたい)が完全断裂していた。「終わり」が見えたとき、球団から左肘の手術の許可が出た。

 「たくさんのチャンスをいただき感謝しかない」。波瀾(はらん)万丈だった地元福岡で過ごした12年の感謝の思いを胸に、次のステージに進む。(鎌田真一郎)

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