松坂大輔は「嫉妬を感じた唯一の存在」今も斉藤和巳氏の胸に残る羨望

西日本スポーツ

 19日に引退登板した松坂はプロ入り直後から西武の中心投手として、ソフトバンク(前身のダイエー時代を含む)とパ・リーグの覇権を激しく争った。現役時代にしのぎを削った西日本スポーツ評論家の斉藤和巳氏が惜別のメッセージを送った。

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 2003年から本格的に1軍で投げた自分にとって、当時のパ・リーグは「大輔の時代」。短期間しか投げていない私は途中から参加した感じで、ライバル関係と言うのは自分の中ではおこがましい。チームを代表して、強い西武のエースに必死に立ち向かった。

 投げ合ったのはプレーオフを含めて10度(斉藤5勝、松坂4勝)。「松坂世代」の先頭を走る大輔に知名度、華では勝てない。インパクトを与えられるのは結果だけ。そこだけは絶対に上回ってやろうと考えていた。心の中で嫉妬を感じた唯一の存在。それがパワーの源にもなったし、そんな相手がいたのは幸せだった。

 何でも投げられるし、フィールディングもけん制もうまかった。トータルでのバランスが高い投手。ゴールデングラブ賞も大輔が常連だった。「日本にいる間に何とか」と思っていたのだが、私が守備率10割だった06年もやっぱり大輔。あれにはがっかりした。

 米国から日本に戻ってからはけがと闘い、いばらの道に身を置き続けた。並の精神力ではできない。同じけがをした身として痛いほど分かる。苦しみながらボールを握り続ける姿に、大輔はやはり「怪物」だったのだと改めて感じた。

 野球小僧がそのまま大きくなった感じで、漫画の世界のようなことを現実にした。今が大谷(翔平)君なら、僕らの時代は大輔。同じ時代に野球ができたことに感謝したい。彼がいなければ、今の自分がいたかは分からない。本当にお疲れさま。そして、ありがとう。

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