現在35戦全勝 ボクシング世界選手権に挑む18歳、パリ五輪へ描く道程

西日本スポーツ 末継 智章

 アマチュアボクシング男子の世界選手権(24日開幕・セルビア)に35戦全勝の荒竹一真(駒大)=鹿児島県鹿屋市出身=がミニマム級で初挑戦する。鹿屋工高時代に父の俊也さんが営むジムで東京五輪男子ウエルター級代表の岡沢セオン(INSPA)と練習して腕を磨いた18歳。高校5冠を果たした逸材は、岡沢も出場する世界選手権でそろって金メダルをつかみ、2024年パリ五輪へ弾みをつける。(末継智章)

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 待ち望んだ世界の舞台に胸が躍る。「世界選手権はずっと目指していた場所。大学1年生から出られるのはチャンスだし、もちろん優勝を目指す」と荒竹は言い切った。

 小学5年生から元ボクサーの父が営む鹿屋市のジムでミットをたたき続けて身につけた正確なパンチに加え、ジム近くの神社にある「一段が膝下まである」という階段ダッシュで鍛えた足腰の強さと体力が持ち味だ。

 高校2年生まで高校三大大会(全国選抜、全国総体、国体)を全て制して5冠を達成。世界バンタム級2団体統一王者の井上尚弥(大橋)も成し遂げられなかった「高校8冠」が有望視されたが、新型コロナウイルスの感染拡大のため3年生だった昨年の三大大会は、全て中止になった。

 今年4月に出場予定だった世界ユース選手権(ポーランド)も現地で日本代表スタッフのコロナ感染が判明した影響で棄権を余儀なくされた。「悔しさはあったけど、大切なのはシニアの大会。次に向けて頑張ればいいと前を向いた」。ようやく巡ってきたチャンス。昨年1月に父と親子で米国遠征した際に感じたパワー不足を補うため、筋力トレーニングに力を入れて一発の重みは増している。

 神社の階段ダッシュは岡沢といつも競い合い、抜きつ抜かれつのデッドヒートだった。高校から無敗の王者にとって世界を経験している先輩の存在は大きな刺激。「セオンさんからボクシングへの情熱を感じ、僕も『好きだから頑張っているんだ』と思わせてくれる。世界選手権もパリ五輪も一緒に金メダルを取りたい」。コロナ禍で泣いてきた悔しさを糧に、栄光をつかみ続ける。

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