ソフトバンク「未来型打線」の中心に据えた栗原へ 工藤監督のメッセージ

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆楽天2-6ソフトバンク(24日、楽天生命パーク宮城)

 CS進出の望みが消えてから一夜明け、来季への“希望”が見えた。柳田、デスパイネの主軸を外して若手中心のオーダーを組んだソフトバンクは2回にリチャードの先制打や釜元の3ランなどで難敵の岸から5得点。8回には4番の栗原が自身初の大台となる20本塁打に到達した。25日は今季レギュラーシーズン最終戦。辞任する工藤監督に導かれた若鷹が、未来へアピールし、今季を締めくくる。

   ◇   ◇

 シーズン142試合目で栗原がついに「節目」に到達した。3点リードの8回無死、福井の高め直球を逆方向へ。打球は失速せず左翼席最前列に飛び込んだ。16日のロッテ戦(ZOZOマリンスタジアム)でリーチをかけてから4試合目。自身初の20号到達に久しぶりの笑顔を見せた。

 「目標にしていた数字。自信になるし、素直にうれしい」。24日は柳田もデスパイネもスタメンから外れた中、4番三塁で先発。今季4番ではチーム最多の60試合に出場している(2位の柳田は49試合)。来季以降を見据えた「未来型オーダー」の中心にどっしりと座った。

 工藤監督は「欲を言えば、柳田君と張るくらいになってほしい。捕手だというのもあるけど、読む力が優れているので相手は嫌がる。柳田君と2人で引っ張っていくくらい、いい成績を残してほしい」と語っていた。主軸に成長した25歳のさらなる飛躍を期待しての起用だったことは明確だ。

 巨人との日本シリーズでMVPを獲得した昨年のオフ。栗原にシーズンの満足感を聞くと、表情は輝くどころか曇った。「数字に関してはまだまだ。僕は中距離打者だし、ホームランよりも打率が大事」。今季の目標に掲げたのは、全試合出場と打率3割。チームでは2013年に球団記録の198安打を放ち、首位打者と最多安打の2冠に輝いた長谷川の後、誰も達成していない。

 栗原が師と慕う中村晃が1年目のオフから師事したのが長谷川だった。「大師匠」は栗原にとっても大きな存在だった。打撃に悩んだとき、幾度もアドバイスを受けた。「野球に対する姿勢、野球人として尊敬するところが多い。ああいう選手になりたい」。長谷川が現役引退を発表した後は、自身の登場曲をかつて長谷川が使用したSMAPの「前に!」に変更。ラストゲームとなった21日の日本ハム戦(ペイペイドーム)ではベンチで涙を流した。

 今季はここまで打率2割7分4厘と目標の達成は厳しい状況ながら、この日のアーチで昨年の73打点にあと「1」と迫った。「全試合に出させていただいているので、いい形で終わりたい。キャリアハイに持っていければ」。長谷川を追う「旅」は来季以降も続く。(長浜幸治)

 

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