米倉英信、誇れる銀メダル 必殺の大技ヨネクラ「1000回以上見た」内村航平がくれたヒント

西日本スポーツ 末継 智章

 ◆体操・世界選手権 最終日 種目別決勝(24日、福岡・北九州市立総合体育館)

 銀色のメダルをかけた米倉に悔いはなかった。満席に近い地元の会場で1本目に自身の名がつくヨネクラ(伸身カサマツ2回半ひねり)を成功。着地がはねた影響で、2本の平均点では1位にわずかに0・050点だけ届かなかったが、初出場で銀メダルをつかんだ。

 「攻めた演技ができて誇りに思う内容を福岡の地で見せられた」。スタンドで観戦していた家族や知人に感謝した。

 7月の代表合宿。1枠を巡る東京五輪の種目別個人枠代表を争った内村航平に声をかけられた。「なんであれだけヨネクラを失敗せずにできるのか気になったから、1000回以上見た。いいときは手のつく位置が前すぎないね」。感覚頼りだった米倉は「僕より分かっている」と驚いた。

 内村の言葉も頭に入れて臨んだ本番。「自分の中でしっくりくる位置に手がつけた」と力を乗せ、高々と跳躍。15・000の高得点を出すと2本目のヨー2もまとめた。

 父の信彦さんも祖父も体操経験者。1歳で高さ1・5メートルの柱によじ登り、1メートル強のたんすから父親の胸にめがけて飛びついて遊んでいた。「跳馬をしても恐怖心を感じたことはない。空中で回転してもひねっても、頭と足の位置は感覚でつかんできた」。福岡大でも他の種目の練習を済ませた後、余った時間に「時間つぶしで」跳馬に専念。ひたすら跳ぶうちにヨネクラができた。

 今後は2本目にヨー2より難度が高いリ・セグァンに挑戦する考え。2024年のパリ五輪では種目別の個人枠がなくなる可能性もあり、床運動にも力を入れて団体での代表入りも見据えるが「跳馬で金メダルに取り組む選手になる」。スペシャリストの誇りを持ち続け、さらに上へと跳ぶ。(末継智章)

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