神宮見据える熊本・大津から生まれた150キロ右腕

西日本スポーツ

 九州のアマ野球情報に精通したウオッチャー「トマスさん」が、丹念な取材でリストアップした好選手を紹介する「特命リポート」-。今回は今秋の九州六大学野球のリーグ戦を制した北九大でプレーする生田惇一郎投手(2年・大津)をピックアップします。力強い速球は最速150キロ。30日から始まる九州大学野球選手権でも活躍を狙っています。

投手・2年

 熊本の大津高といえばサッカー部が有名だ。2年前の春、大津高に好投手がいるとの情報を得ていたが食指は動かなかった。今秋、「大津高出身の(北九大の)生田が150キロを出した」と小耳に挟み、「あの時の投手だ!」とがぜん興味が湧いた。

 そこで10月24日に九共大との練習試合に足を運んだ。福岡六大学野球の今秋リーグ戦2位の強豪相手に3回を3奪三振のパーフェクト投球。ストレートは常時140キロ台で、最速は146キロをマークした。変化球もカットボール、スライダー、カーブ、フォークと多彩だ。逆三角形の分厚い胸元の上半身をスピードスケート選手ばりの太ももで支える下半身。「パワーピッチャー」そのものだ。

 北九大の生田が最速150キロを出したのは10月4日の西南大とのリーグ戦だった。5回1死三塁、8番打者に粘られ、「三振を取りにいこうと思い切り腕を振りました」。その結果、8球目に自己最速の大台に到達した。大津高3年時は夏の大会で1球のみ最速142キロを計測したが、130キロ台後半の右腕だった。約2年と数カ月を経て150キロに届いたことになる。

 この成長は、ともに150キロ超の球速を誇る2人の先輩の影響が大きい。来秋のドラフト候補である北九大出身の益田武尚(東京ガス)と、エースの大田裕介(4年・西京)だ。体幹強化などのトレーニング法を聞き、同じように腹筋や背筋で鍛え上げた。足腰の強さは小学校低学年時代にサッカーを経験した効果もあるかもしれない。

 野球だけではない。礼儀やマナーが野球での成長に通じることも理解している。「授業は一番前で聞いていて、その姿を見ていると、実直に野球に向かっていってほしいと思います」。山本浩二監督も、生田の成長に目を細める。

 直近の目標は、30日に開幕する九州大学野球選手権大会を制すること。明治神宮大会の出場権が懸かっており、全国の舞台で自らの成長を示すつもりだ。

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 ◆トマスさん 趣味のアマ野球観戦は通常の年は年間約200試合に上り、高校野球が8割を占める。取材範囲は福岡を中心に九州一円に及び、豊富な情報量にはプロのスカウトや新聞記者も一目置く。1992年夏の西日本短大付が最後となっている福岡勢の甲子園制覇を願ってやまない。ペンネームの「トマス」はスパニッシュネームだとか。

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