「4冠」を手土産に ソフトバンク2位指名の慶大・正木が30年ぶり快挙に涙

西日本スポーツ 山田 孝人

 ソフトバンクからドラフト2位で指名された慶大の正木智也外野手(21)が31日、神宮球場であった東京六大学野球秋季リーグ戦で早大と3-3で引き分け、同校30年ぶりの春秋連覇を達成した。永遠のライバルとの決戦は「4番一塁」で先発して4打数1安打。今年は春秋のリーグ戦に加え、6月の全日本大学選手権も制しており、11月20日開幕の明治神宮大会で目標の「4冠」を達成して、プロの扉をたたく決意だ。

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 人目もはばからずに涙を流しながら、マウンドに駆け寄って仲間とともに快挙を喜び合った。正木にとって苦戦が続いた秋だったからだ。「個人としては苦しい部分もありました。ただこうしてチームが勝てたことで、全てが報われた気がします」とうなずいた。

 意地の一打だった。2点を追う6回。DeNAから2位指名された早大の徳山の135キロをしぶとく右前へ運び、4番として諦めない姿勢を示した。この一打は得点に結び付かなかったが、7回に同点として引き分け、慶大では30年ぶりの春秋連覇を達成した。

 4本塁打を放った今春のリーグ戦から一転して、今秋のリーグ戦は打率2割6厘、6季ぶりの本塁打なしと苦しんだ。慶大の堀井監督は「練習の内容はしっかりしたものに仕上がっている」と評価していたものの、試合ではなかなか結果を出せなかった。

 それでも正木は伝統校の4番の重圧を担い続け、東京六大学野球で春秋のリーグ戦を制した。「みんなと優勝したい。日本一までいきたい」。6月の全日本大学選手権でも頂点に立っており、大学生活のラストを飾る明治神宮大会では同一年での「4冠」に挑む。

 東京六大学勢が同一年の「4冠」を達成すれば、史上初の快挙となる。全日本大学選手権では準決勝、決勝で2本塁打を含む計5安打7打点と活躍し、最高殊勲選手に輝いた正木も「しっかり自分のバットで引っ張っていきたい」と闘志を燃やしている。

 「(リーグ戦の)連覇に向けて野球に取り組むことが、結果的にプロにもつながると思っている」。未来のホークスを担うスラッガーは、運命のドラフト会議後も真剣勝負を重ねている。大学最後のリーグ戦で味わった苦しみも、次のステージで輝くための糧となる。(山田孝人)

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