現役引退 高谷が空港まで助っ人を見送りに行っていたワケ

西日本スポーツ 森 淳

 ソフトバンクの高谷裕亮捕手(39)が1日、ペイペイドームで引退会見を行った。ホークス一筋15年間で6度のリーグ優勝、7度の日本一を味わった39歳は、自らの野球人生を「大満足」と振り返った。会見後にはサプライズで和田毅投手(40)と最後のキャッチボールを行い、チームメートの手で胴上げされた。今後は2軍バッテリーコーチとして捕手育成に力を注ぐ。

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【記者コラム】

 ホークスのオフ、風物詩の一つ-のようなものだった。高谷が空港に出向き、帰国する外国人選手を見送る。彼はなぜ、こういうことを始めたのだろうか。

 「初めから行ってたわけじゃなくて。明石がサファテの見送りに行ってたよね。ああ、こういうことって大事だよなって思って」

 明石がトレーニングを通じてサファテと心通わせ、空港へ見送りに行ったことを知った。自らに問い、湧き上がる思いがあった。

 「環境も違う異国で一緒にやってくれた仲間への感謝があるじゃん。来年一緒にやれるかも、そうでないかもしれないけど、このチームでやれて良かったなと、もう少しでも思ってもらえたらいいなと思って」

 高谷の「ものまね」の秀逸さは、ファンの間でもおなじみだ。他選手のフォームの特徴を、捕手らしい目線で的確に捉えているのだと思う。見て、感じ、倣って、自分のオリジナルの価値にまで昇華していく。それはプロ野球選手の範囲にとどまらず、ビジネスや人生にもヒントをくれる。

 2番手捕手として輝いたいぶし銀の男。生き馬の目を抜くプロの世界で、誰かに寄り添うことで輝く、そんな生き方を示したように思う。コーチとして何を伝えていくか。意気込みはおいおい語るようなので、その時を待つとしよう。ただ後輩たちには「組む投手の髪形とか身に着けてるものとか。ちょっとした違いに気づき、コミュニケーションを深められるようになってほしい」と願っているという。(森 淳)

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