「1点差」に泣いたソフトバンクが取り組む異例の走塁練習とは

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ソフトバンクの藤本博史監督(58)が10日、来季のV奪回に向けて「走塁改革」をテーマの一つに掲げた。第2クール2日目は、約1時間の走塁練習。投手が一塁および二塁にけん制する間に、三塁走者が本塁突入を狙うという珍しいプレーも練習した。4位に沈んだ今季の1点差ゲームは8勝19敗。今季92個だった盗塁数増や、相手ミスを逃さない走塁意識を高め、打力だけに頼らず1点をもぎとる野球を目指していく。

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 キャンプ地のメイン球場で、珍しい練習が繰り広げられた。走者一、三塁または二、三塁で投手がけん制球を投げた際に、三塁走者が本塁突入を狙う。「レアケース。(試合で)やれるかどうか分からない」。そう異例の想定だと認める藤本監督は「隙があれば1点でも多く」とその狙いを明かした。

 1点をもぎとるための「走塁改革」だ。通例では体力強化が主となる秋季キャンプだが、今回は9日にもケース打撃を実施するなど、実戦的な練習を積極的に行っている。10日の走塁練習について、本多内野守備走塁コーチは「『打たずに勝つ』というところを提案させてもらった。たかが1点だけど、されど1点」と説明。4位に沈んだ今季は1点差ゲームで11個の借金を背負うなど、接戦の弱さを露呈しただけに、この秋は「されど1点」を取る攻撃を目指している。

 藤本監督は、今月1日まで行われた「みやざきフェニックス・リーグ」からすでに、若手野手に積極走塁を意識付けしてきた。実際にある試合では、三塁走者だった佐藤直が、相手左投手の二塁へのけん制の際に本塁へ突入。際どいタイミングでアウトにはなったが、指揮官は「見た感じはセーフだった」と有効性を実感しただけに、この日の練習に取り入れた。

 また相手投手がワンバウンド投球をした際にすかさず次の塁を狙う「ワンバウンドゴー」も、これまで以上に徹底していく考えだ。今季リーグトップのロッテより15個少なかったチーム盗塁数についても、藤本監督は「走れるの(選手)はもっともっとね。隙があれば先の塁というのは、促していく」と増加を目指す。バットだけに頼らない攻撃で1点をもぎとり、覇権奪還を目指す。(伊藤瀬里加)

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