藤本監督、来春キャンプのテーマは「前倒し」 その真意は

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ソフトバンクの藤本博史監督(58)が「サバイバルキャンプ」を予告した。宮崎秋季キャンプ3度目の休日となった17日、オンライン取材に応じ、来年2月の春季キャンプについて、シート打撃や紅白戦などの実戦を、例年より1クール分前倒しでスタートさせる考えを示した。既に各担当コーチにも通達済みで、投手、野手ともに若手の競争意識をあおり、チーム全体の底上げを図る算段だ。

   ◇   ◇

 来春キャンプは「藤本流サバイバル」が待っていそうだ。オンライン取材に応じた藤本監督は、2カ月半後のキャンプについて早くも構想を明かした。

 「例年なら第1クールは測定などがあるけど、1クール前倒しして、第2クールからシート打撃、第3クールから紅白戦という形で考えている。1クール目から投手には(フリー)打撃の投手をやってもらおうと考えているし、投手コーチにも伝えている」

 今春のキャンプでは第2クール初日に投手がフリー打撃に登板し、第3クール2日目にシート打撃を実施。第4クール3日目に最初の紅白戦を行った。常勝時代を築いた工藤政権では定番のキャンプの流れだった。Bクラスからの巻き返しを狙う来季は変わる。これまでからすれば珍しいスケジュール前倒し案の意図は若手の競争意識を高め、長い時間をかけて実戦で戦力を見極めることにある。

 「できるだけ実戦をしたい。当然、最初に入ってくるのは若い選手になってくると思うけど、そこを実戦で試したい。そこから絞られていくわけだから。まだ僕の想定(段階)だけど、最初のクールは若い選手が多くA組(1軍)に呼ばれるかもしれない」

 若手抜てきに関しては、今春のキャンプイン時点でA組スタートした33人のうち、ルーキーはゼロ。3年目以内の選手は6人が入ったが、いずれも大学、社会人卒だった。一方、今秋のキャンプでは高卒ルーキーの井上、川原田、田上、育成では大卒ルーキーの中村亮を参加させた。下からの突き上げによる活性化が求められる事情を背景に、加えて今季まで2軍監督を務めていた指揮官としての目も生かしたといえる。

 来季開幕は3月25日。今季の同26日と1日しか変わらない。スケジュールが前倒しされた分、今春は3試合だった紅白戦など実戦が増えるのは確実。世界的な大ヒットとなっている韓国発サバイバルドラマ「イカゲーム」ではないが、生き残りをかけたアピール合戦はこれまで以上に激しくなるはずだ。「自主トレをしっかりやってくれと。全員に伝えている」と、今オフでしっかりと体を仕上げるように要求した。例年以上にオフや自主トレの過ごし方が問われることになる。早春の宮崎はいきなりの全開モードで幕を開けそうだ。(長浜幸治)

今秋キャンプの「藤本流」 

(1)A班、B班をあえて1、2軍に分けず均等に振り分け。投手は固定観念にとらわれず、先発、救援の配置を見直す。

(2)4年ぶりにキャプテン制度の復活を明言。入団時から指導してきた柳田を据え、チームのけん引役に指名した。

(3)「2ストライクアプローチ」を導入。追い込まれた後でも強くスイングした中でファウルで粘る技術の向上を求める。

(4)1死三塁の想定でケース打撃。内野前進守備のシフトでは外野フライを狙ったり、定位置の守備では内野ゴロで狙ったりと1点を奪う意識の浸透を狙う。

(5)走者一、三塁、または二、三塁の場面で投手がけん制した際に三塁走者がホームを狙う練習を実施。「レアケース」への備えにも抜かりはない。

PR

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング

PR

注目のテーマ