広中璃梨佳、驚異の駅伝「不敗神話」継続 中3から区間賞を逃したことなし!今回も圧巻の10人抜き

西日本スポーツ 末継 智章

 全日本実業団対抗女子駅伝は28日、宮城県松島町文化観光交流館前から弘進ゴムアスリートパーク仙台までの6区間、42・195キロで行われ、東京五輪1万メートルで7位入賞した日本郵政グループの広中璃梨佳(21)=長崎県大村市出身=が3区(10・9キロ)を34分24秒で駆けて区間賞を獲得した。チームは4位で3連覇を逃したが、10人抜きの快走で新エースとしての底力を披露。全国規模の駅伝での“不敗神話”を死守した。

 積水化学が2時間13分3秒の大会新記録で初優勝。九州勢は来年のシード権が与えられる8位以内を逃した。

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 残り3キロ付近。疲れから首を横に振っていた広中が、サングラスを外すとギアを入れ直した。「あと3キロ。必死にもがいてもいいから先頭に追いつきたかった」。トップの積水化学・佐藤早也伽には届かなかったが、自身初の10・9キロで佐藤より5秒速いタイムで区間賞。「走り切れたのは今後につながる」と笑顔をのぞかせた。

 入社後2年連続区間賞を獲得した1区ではなく、エース区間の3区を任された。東京五輪では今年参戦したばかりの1万メートルで日本女子25年ぶりの入賞を果たし、高橋昌彦監督が「いよいようちのエースになった」と信頼しての抜てきだった。

 五輪マラソン代表の鈴木亜由子が1区で14位とブレーキ。12位でたすきを受けた広中も五輪後は疲れを考慮して追い込んだ練習をせず、仕上がりに不安を抱いていた。

 それでも駅伝になると「たすきをかけるだけで、一人で走っているけど一人じゃない感覚。力が湧き上がってくる」。全国で駅伝デビューした長崎・桜が原中3年時の全国都道府県対抗駅伝から一度も区間賞を逃したことがない「駅伝クイーン」の原動力だ。3分2秒のハイペースで突っ込んだ最初の1キロだけで4人抜くなど、10人抜きで2位に浮上。高橋監督は「チームがあれだけ遅れてきた中でしっかりと区間賞を取るのはたいしたもの」と絶賛した。

 3年後のパリ五輪もトラックで勝負するため、来年は世界最高峰のレース「ダイヤモンドリーグ」(DL)に参戦する構想があるという。24日で21歳になったばかりでまだまだ成長途上。「5000メートルも1万メートルも磨きをかける。世界を経験し、もっと勝負できるように強くなりたい」と視線は世界に向いている。(末継智章)

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