引退のサファテ2000字超メッセージに込めた球団愛

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ありがとう「キング・オブ・クローザー」! ソフトバンクは30日、デニス・サファテ投手(40)の引退を発表した。2014年からソフトバンクに加わり、17年にはシーズン54セーブのプロ野球記録を樹立。18年の右股関節手術後は過酷なリハビリが続き、3年契約の最終年だった今季限りで現役生活に終止符を打つ決断に至った。球団はプロ野球歴代5位の通算234セーブを挙げた功績をたたえ、来年にも引退セレモニーを行う方針だ。

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 球団史上最強の守護神がマウンドに別れを告げる。サファテは球団を通じて2000字を超える熱い引退メッセージを発表。「日本で学んだ多くのこと、出会った多くの友、信じられないほど多くのおいしい食べ物。それらすべてを愛している」と感謝を示した。

 2011年に来日し、14年からプレーしたソフトバンクでは馬原に並ぶ球団歴代トップの180セーブを積み重ねた。15年から3年連続で最多セーブのタイトルを獲得。シーズン54セーブのプロ野球記録を樹立した17年にはパ・リーグMVP、日本シリーズMVPに輝き、その年のプロ野球の発展に最も貢献した監督、選手に贈られる「正力松太郎賞」も外国人選手で初めて受賞した。

 感謝の思いはソフトバンクでの8年間をともに戦った指揮官2人にも向けられた。秋山幸二元監督については「2014年に私をクローザーとして使い始めてくれ、常に私のことを信じ続けてくれた」。工藤公康前監督に対しても「リハビリを行っている間にわざわざアリゾナまでサプライズで会いに来てくれた。彼のリーダーシップとサポート、そして私の家族に対する愛に感謝します」とつづった。

 だが栄光の先に待っていたのは想像を絶する苦しみだった。18年4月に右股関節を手術。20年10月には米国で変形性股関節症の部位の人工股関節置換術を受けた。残り16に迫った名球会入りの条件である250セーブを目標に懸命なリハビリを続けたが、ついにかなわなかった。「日本での野球人生は、私が望んだ形で終わることができませんでした」としつつ、「それもまた野球だと思います」と現実を受け入れた。

 この日、オンライン対応した三笠ゼネラルマネジャーはサファテの引退セレモニーについて「ホークスの日本一に何度も貢献してくれた選手。何かできる形でやれたらと思う」と説明。球団はコロナ禍の状況などを考慮した上で、来年にも開催する方針だ。

 17年8月には先発投手の早期降板で救援陣の負担が増していた状況に「先発陣は何かを感じ取ってほしい」とあえて苦言を呈したこともある。チームを、そして選手を何より大切にしてきた男だからこその言葉だった。誰からも愛された「キング・オブ・クローザー」は記録にも記憶にも残る男だった。(長浜幸治)

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