西武・松坂大輔氏「9分間のラストメッセージ」全文

西日本スポーツ

 今季限りで現役を引退した元西武の松坂大輔氏(41)の引退セレモニーが4日、メットライフドームでのファン感謝イベント「LIONS THANKS FESTA 2021」内で開かれた。セレモニーでは9分間にわたり、引退のスピーチを行った。

   まずはこのようなセレモニーを用意していただいた球団関係者のみなさま、ありがとうございます。そして、メットライフドームまで足を運んでくださったファンのみなさま、ありがとうございます。

   僕は今シーズン、今日をもちまして23年間の現役生活から引退します。野球と一緒で物覚えが悪いので、紙を見ながら話してもいいですか。2006年のポスティングでアメリカに行く時に、あの時もファン感謝デーの日だったと思うんですけど、選手会長だったということもあり、最後にあいさつする機会があったんですけど、やっぱりこの場に立つとですね、忘れちゃうんですよね。ので、同じ思いはしたくないので、しっかり自分が考えた文章をですね、紙を見ながら暗唱させてもらいたいと思います。

   野球を始めた時から応援していただいている方、ライオンズに入団してから応援していただいている方、けがをしてから応援していただいている方、たくさんの方に支えてもらいました。本当に長い間、ありがとうございました。

   僕の現役時代の原動力は応援していただいている方に喜んでもらいたいと思い頑張ってきました。ワンフォーオール、オールフォーワンという言葉がありますが、ワンフォーオール、一人はみんなのために、僕はこの言葉を胸に刻み投げ続けてきました。僕が投げてきたことで少しでもファンの方が喜んでくれたり、勇気やパワーを送ることができていたのなら、こんな姿になってもまだまだ投げ続けたいと思いながらやってきて本当によかったと思います。

   小さいころから投げること、打つことが大好きで引退を決める直前までもっと投げたい、もっとみんなと勝ちたいと思っていた僕ですが、最後は普通に投げられなくなるまで野球を続けてくることができて本当に幸せでした。

   プロ生活の後半は故障ばかりでしたけど、僕を生んでくれ、育ててくれた両親に感謝しています。小さいころから常に僕と比較され、苦しい時期を過ごしたこともあった弟にも感謝しています。若い時から引退する時まで僕のわがままを許してくれた妻、子供たちにも感謝しています。妻のお母さん、天国で見守ってくれている妻のお父さんにも感謝しています。

   ただ、ここまでくる中でたくさんの方にたくさんの不満や迷惑をかけてきたことも事実です。改めて申し訳ありませんでした。こんな僕に投げる場所を与えてくれたライオンズ、ホークス、ドラゴンズ、レッドソックス、インディアンス、メッツ、そして、いつも僕の気持ちを奮い立たせてくれたファンのみなさま、感謝しています。ありがとうございました。

   そして、これからもプレーしていく選手のみなさんへ。誰てもいつかやめる日が来ます。選手の時間は無限ではありません。悔いの残らないように日々を過ごしてください。引退試合の時にも言いましたが、トレーニング、体のメンテナンスには十分お金をかけてあげてください。それがいつか自分にいい結果として返ってくるはずです。もしそれが結果に結び付かなかったしても、一生懸命考え、実践したことは無駄にはなりません。23年間やってき中でたくさんのうれしい経験、悔しい経験をしてきましたが、いつでも悔しい経験の方が強く残っています。その悔しい経験をばねに僕は挑戦してきました。そこは自分が自信を持って誇れる部分だと思っています。今の結果に満足している選手は誰一人としていないと思いますが、その時、その時の結果に満足することなく、うれしい経験、悔しい経験をたくさん積み重ねて信念を持って上を目指していってほしいと思います。その経験、思いをこれからの世代につむいでいくことができれば、またライオンズの黄金時代がやってくるんではないかと思っています。これからは1人の野球ファンとして埼玉西武ライオンズの明るい未来を楽しみにしています。

   最後に、改めて23年間、長い間支えていただき、前へ進むために背中を押していただき、本当にありがとうございました。

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