リチャードが来季40発へあの手この手 極めつけは人気漫画に登場したあの部屋

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ソフトバンクのリチャード内野手(22)が4日、ペイペイドームで契約更改に臨み、500万円増の年俸1160万円でサインした。今季は9月の1軍初昇格後、約2カ月で7本塁打。期待の大砲候補は5年目となる来季の目標に40本塁打を掲げた。40発を23歳のシーズンで達成すれば、1963年の王貞治(巨人)、85年の秋山幸二(西武)と並ぶ史上最年少。栄養士を雇うなど自己管理も徹底して来季の大ブレークを目指す。(金額は推定)

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 約1時間のロング交渉を終えたリチャードは、すっきりとした表情で5年目となる来季への決意を語った。500万円増の年俸1160万円でサイン。「40本は王会長と約束したので、目指すのはそこ」。ハイレベルなノルマを設定した。

 「(目標の)数字を決めるとその前で失速してしまう」という男が唯一、こだわる数字。今秋のキャンプで連日、指導を受けた王球団会長兼特別チームアドバイザーと交わした約束だ。「強い気持ちを持てばいける。俺とおまえで40本にするぞ」。世界の本塁打王の言葉に覚悟が固まった。

 その王会長自身は、来季のリチャードと同じ23歳だった1963年に史上最年少で40本塁打を達成した。85年には秋山氏も23歳で40本塁打に到達。今季はリチャードと同学年のヤクルト村上が39本塁打を放ってあと1本まで迫ったが、記録更新はならなかった。

 ホークスに縁のある2人の大打者と肩を並べるための準備も進めていく。2、3軍時代からの恩師でもある藤本監督からは体重118キロ以下キープを厳命されている。今オフに退寮したが、契約更改交渉では栄養士を雇う考えを熱弁し、当初の提示額以上のアップを勝ち取った。1人暮らしのマンションには、人気漫画「ドラゴンボール」で主人公が修行した「精神と時の部屋」にならい、何もない部屋を1室用意。素振りなどができるようにした。

 来年1月の自主トレは、例年通り西武・山川らと故郷の沖縄で行う予定。1軍を経験し、以前と取り組み方や質問も変わる。「打ち方というより、気持ちの部分や考え方のようなところを勉強したい」と語った。

 今季は9月に1軍初昇格を果たして約2カ月で7本塁打を放ったが、満足はしていない。「感謝のシーズン。いろいろ経験もさせてもらったし、悔しい思いもした」。球史に残るスラッガーを目指し、充実のオフを過ごす。(伊藤瀬里加)

契約更改交渉は約1時間、自己投資への主張も

 約1時間に及んだリチャードとの契約更改交渉について、三笠ゼネラルマネジャー(GM)は「インパクトはあったけど期間が短かった点と、来季への期待を考慮しながら提示した」と説明した。9月の1軍初昇格から約2カ月で7本塁打を放った一方、シーズンを通しては出場34試合にとどまる。交渉の席では自己投資への主張もあったが、三笠GMは「一個一個考慮してその分のお金を出すと言ったら切りがない」と語った。最終的には「こちらの考えとリチャード選手本人のイメージのすりあわせをした」と、当初の提示額よりはやや高い金額で契約した。

同学年のライバルは既にタイトル獲得

 今季は21歳の村上が史上最年少でのシーズン100打点を記録し、岡本和(巨人)の22歳を更新。最終的にリーグ2位の112打点だった。本塁打は1年目の2018年こそ1本にとどまったものの、19年に36本、20年に28本と量産。清原(西武)を抜き、史上最年少の通算100本塁打を記録した今季は39本で岡本和と並び、初の本塁打王に輝いた。

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