熊本がJ2昇格 プロ3年目以下10人、監督「ドレスを着るにはまだ早い」

西日本スポーツ 鬼塚 淳乃介

 J3で前節3位のロアッソ熊本が5日、今季最終戦で岐阜を2-0で破り、勝ち点54として4年ぶりのJ2復帰をホームで決めた。岩手と試合がなかった宮崎を逆転して初めてのJ3優勝も飾った。後半20分、途中出場のルーキー坂本亘基(22)が豪快なミドルシュートを決めて先制。同37分にはサイドからのクロスに高橋利樹(23)が冷静に頭で合わせて貴重な追加点を挙げた。

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 歓喜の瞬間を知らせるホイッスルが鳴り響く。赤いユニホームの選手たちはホームのピッチに倒れ込み、感情を爆発させた。J2復帰に、前節3位から逆転でのJ3優勝で花を添えたロアッソ。「選手の皆さんおめでとう。君たちの力です」。涙の大木監督は感謝と選手へねぎらいの言葉を繰り返した。

 熊本の下部組織出身で途中出場の大卒ルーキー坂本が、待望の1点を呼び込んだ。後半20分、ペナルティーエリア外から右足でミドルシュート。一直線でゴール右隅に突き刺さった。「シュートしか考えてなかった。落ち着いて足を振ることができた」と試合後も冷静だった。

 J3降格後、2年続けて夏場以降の失速で昇格を逃した。今年は東京五輪での中断明けから7連勝も、前節までの5試合で1勝2分け2敗の大ブレーキ。この日も前半はミスも出て重苦しい展開となった。それだけに後半に出場機会をつかんだ坂本の一振りは、今季最多の1万1000人超が集まったスタジアムの雰囲気を一変させた。

 熊本はかつて元日本代表などビッグネームの補強を狙ってきた。だが広島を強化部長としてJ1優勝などに導いた織田ゼネラルマネジャー(GM)が2018年に就任以降、若手の獲得を積極的に進めた。今季最終戦に出場した14人のうち、2点目を決めた高橋を含めてプロ3年目までが10人。2年目の主将河原は「特別な選手はいない。チーム全員が戦わないとこの結果は出せなかった」とベテランと融合しての成果を強調した。

 今季就任2年目の大木監督は選手たちを独特な表現で鼓舞し続けた。「おまえらはドレスを着るにはまだ早い。今はこつこつ働いて最後に昇格を決めればいい」。昨年の8位から躍進して有言実行の将は選手に対して手厳しい。「まだまだです」。4年ぶりのJ2の舞台に向け、早くも視線を向けていた。(鬼塚淳乃介)

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