引退のソフト峰が出番なしの東京五輪決勝で見せた「ファインプレー」

西日本スポーツ

 ソフトボールの日本代表として五輪2大会で金メダルを獲得した峰幸代捕手(33)が16日、所属するトヨタ自動車の納会で現役引退を表明した。ベテラン捕手が東京五輪代表で果たした役割について、担当記者がつづった。

 

 米国を2-0で倒した東京五輪決勝。上野と後藤の継投や正捕手の我妻のリード、バックの好守はもちろん、出番がなかった峰も零封勝利に一役買った。

 米国とは北京五輪や世界選手権で何度も対戦。峰は「試合中にサインを解読され、打者の振りが良くなって苦戦する試合があった。だから決勝用に新しいものを複数考えて用意した」。

 球種などを伝える指の示し方を1次リーグと変えた初回にピンチを招くと、我妻に「サインが合っていない。変えた方がいい」と助言。「まくら」「しものせき」といった暗号化した日本語を投手に向かって叫んで球種などを伝える方法にし、相手打線を沈黙させた。

 北京五輪の経験を買われての代表選出。出番が少ないことを自覚し「私にしかできない仕事を考えた」。ベンチでは宇津木監督の隣に張り付いてサポート。決勝の最終回に後藤から上野に戻した決断にも関わった。決勝用のサインはもう一つ用意していたという。現役復帰して夢を追った情熱、裏方の役割も惜しまない献身性、妥協しない性格は、日本の悲願の金メダルに不可欠だった。

 JDリーグが始まる現場ではなく、陰から支えようとする進路は彼女らしい。「いずれは九州でも講演や教室を開きたい」と目を輝かせた熱い思いは、五輪実施競技から再び外れたソフトボールの普及と人気定着を後押しすると確信する。(末継智章)

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