サッカーライターが選んだ今季J1福岡の5試合 厳しい指揮官が満足した一戦は

西日本スポーツ

 2021年はアビスパ福岡にとって歴史的な1年になりました。長谷部茂利監督の下、復帰したJ1で大きなサプライズをもたらし、チーム過去最高位の年間8位でフィニッシュ。J1の強豪と数々の名勝負を繰り広げました。アビスパ取材歴20年以上のサッカーライター島田徹氏に、印象に残る5試合を挙げてもらいました。

 

 1位 ホーム川崎戦(第26節・8月25日)○1-0

 

 チーム躍進の要因である「一体感」「組織的な攻守」を遺憾なく発揮し、リーグ王者にシーズン初黒星をつけたという点でベストゲームに。連戦の中、このゲームで長谷部監督は城後、カウエらリーグ戦の先発があまりなかった選手を起用。それぞれが指揮官の期待に応える熱いプレーを披露し、後半から出場した選手の心にも火をつけるという見事な一体感。決勝ゴールとなったクルークスの度肝を抜くスーパーミドルも印象的。

 

 2位 アウェー鹿島戦(第28節・9月11日)○3-0

 

 チームに対して厳しい見方、物言いをする長谷部監督が唯一、満足感をあらわにしたゲーム。「自身も好きで目指している」と指揮官が認める鹿島のような試合巧者ぶりで快勝。ボールは握られるが、組織的かつ個人の体を張った守備で跳ね返し、攻撃では鋭い切り替えから素早くボールを前進させ、ゴール前で流れるような連動性でゴールを仕留めた。貢献度は高かったがそれまで1得点にとどまっていたフアンマの2ゴールも印象的。

 

 3位 ホーム鳥栖戦(第30節・9月25日)○3-0

 

 九州のライバルに複数得点プラス無失点という理想的な形で勝利を挙げたという点はもちろん、主将の前が「選手の判断でやり方を変えた」と振り返るようにチーム内のコミュニケーションの深化と成熟を実感できたという点が推しの理由。鳥栖の可変する3バックに2トップが圧力をかける予定だったが、試合の中で選手が話し合い、2トップが縦に並び、サイドハーフがプレスに加わる判断に変えたと言う。

 

 4位 アウェー広島戦(第11節・4月24日)○2-1

 

 チームが自信を手にし、シーズン前半戦のハイライトとなる6連勝の流れをつくった。第4節の徳島戦と続く鹿島戦で2連勝した後に5戦勝ちなし。第10節のFC東京戦で6試合ぶりの勝利を手にした後のゲーム。試合序盤でオウンゴールで先制するも前半のうちに追いつかれる嫌な展開の中、後半序盤に相手のクリアボールを前が左足のスーパーボレーで決勝ゴール。主将の一発でチームも勢いに乗った!

 

 5位 ホーム名古屋戦(第1節・2月28日)●1-2

 敗れたゲームだが、躍進の大きな契機となったという意味で挙げた。長谷部監督が「選手はJ1の強度とスピードに驚いたはず」と振り返ったように、レベルの違いを肌で感じた選手は変化の必要性を感じたのでは。実際に主将の前は「組織的守備を強みにしてきた自分たちが個の力で割られ、変化しなければと思わされたゲーム。そこからトレーニング自体の強度も上がった。そこから僕らの大きな変化が始まった」と話している。

PR

アビスパ福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング