「海の男」森が投げまくって漁業救う 稚魚放流費用寄付へ

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 投げまくって漁業を救う! ソフトバンクの森唯斗投手(29)が23日、来季から登板数に応じて漁業関連の寄付を行う考えを明かした。ペイペイドーム内の球団事務所で行われた契約更改では、現状維持の年俸4億6000万円でサイン。今季は左肘手術の影響で自己最少30試合の登板にとどまり、入団年から続いた50試合以上登板は7年連続でストップした。4年契約の3年目となる来季は新たな取り組みもモチベーションに、もう一度守護神として君臨する。(金額は推定)

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 漁師の父を持つ「海の男」らしいアイデアだ。契約更改交渉を終えた森は「前々からやりたいと思っていた」と、新たな取り組みについて明かした。登板試合数に応じて稚魚や稚貝の放流資金を寄付。「そういうのをやっている人がいなかったと思うので、僕がしっかりできれば」。球界でも珍しい形の社会貢献だ。

 1試合登板につき一定の金額を長崎県平戸市と、出身地の徳島の漁協に送る予定。長崎ではタイの稚魚、徳島県では稚貝を放流するための費用に充てる。近年は漁獲高の減少が問題となっており、幼少時はイカや伊勢エビ漁を手伝い、海とともに育った森にとっても人ごとではない。「なくなってほしくないので、少しでも貢献できれば」。チームの勝利だけでなく、球団のある九州や故郷の漁師のためにも右腕を振る。

 新たなモチベーションを胸に挑む来季は、再出発の1年でもある。今季は左肘手術の影響で、登板数は自己最少の30試合。新人年の2014年から続けてきたシーズン50試合以上登板も7年で止まった。1勝3敗、15セーブで自己最悪の防御率4・03に終わり、「最悪な年だった」と悔しさをにじませる。

 来年1月は宮崎で自主トレを行い、徹底的に体を追い込む。後輩の甲斐野、奥村、津森らも同行させ、魚介だけでなく、後輩の育成にも一役買うつもりだ。「自分にも他の人にもプレッシャーをかけながらやっていけたら」。走り込みや基本のキャッチボールを徹底し、「手を抜いている人がいたら福岡に帰してやろうと思う」と厳しく追求する。

 来季は抑えの実績もある又吉が中日からフリーエージェント権を行使して加入。岩崎も守護神への意欲を見せた。「もう一度あそこのポジションを自分の手でつかみ取りにいきたい」。初心に戻り、挑戦者として臨むシーズン。「リーグ優勝、日本一は絶対にやらないといけない。自分としては9回をしっかり投げられるように」。復活を遂げた守護神が9回のマウンドを守り抜けば、22年はめでたい1年になるはずだ。(伊藤瀬里加)

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