リオ五輪バタ銀の坂井聖人 背泳ぎ本格参戦 地元開催世界選手権を視野に

西日本スポーツ 末継 智章

 リオデジャネイロ五輪競泳男子200メートルバタフライ銀メダリストの坂井聖人(セイコー)=福岡県柳川市出身=が本紙の単独インタビューに応じ、5月に福岡市で開かれる水泳の世界選手権に向けて背泳ぎへの本格参戦を表明した。東京五輪代表争いに敗れて一時は引退が頭によぎった26歳。昨夏に左肩を手術しバタフライとの“二刀流”で地元での祭典、さらには2024年パリ五輪と再び表舞台に返り咲く決意に至った経緯と思いを語った。(聞き手・構成=末継智章)

   ◇   ◇

 -21日開幕の北島康介杯は200メートルバタフライと100メートル背泳ぎ、200メートル背泳ぎにエントリーしている。

 「欲を言えば世界選手権にはバタフライと背泳ぎの“二刀流”で出たいけど、世界選手権では200メートル背泳ぎでメダルを取りたい。今一番重点に置いている」

 -リオデジャネイロ五輪で銀メダルの200メートルバタフライが本職だ。

 「昨年7月に左肩を手術し、2カ月弱泳がなかった。しばらく肩が痛く、キックの練習を中心にしつつ、背泳ぎは痛くない範囲で泳いできた」

 -2018年には右肩を手術した。

 「ずっと右肩が悪いと言われてきたけど、手術しても調子が上がらなくて。なんで調子が悪いのだろう、とずっともどかしかった。昨夏、左肩の関節唇が剥がれていたのが分かった。地元福岡の世界選手権でメダルに近づくには急いだ方がいいのですぐ手術した」

 -肩の痛みがある中、昨年4月に東京五輪代表選考で落選。得意の200メートルバタフライは1分59秒51の全体19位で予選落ちした。

 「(1分)59秒台なんて練習でもかからないタイム。本当に水泳を辞めたくなるほどストレスがすごかった」

 -実際は2日後の200メートル背泳ぎ予選に出た。

 「棄権する予定だったけど、バタフライで予選落ちした日の夜、一緒に行動していた瀬戸(大也)選手や彼のスタッフから『背泳ぎも残っているから出た方がいい』と後押ししてくれて。せっかくだから、楽しく泳ごうと思った」

 -決勝は1分57秒20で3位。五輪代表は逃したが、派遣標準記録(1分57秒26)を突破した。

 「左手がしびれる感じで力が入っていなかったけど、逆にそれが良かったのかも。派遣標準を切ったことが水泳を辞めない要因になったし、もう一回世界選手権に向けて頑張る原動力になった」

 -専門外の種目だが、手応えは。

 「元々ドルフィンキックが強みで(ターン直後の)15メートルまで使える。後はバタフライで鍛えた体力がある。後半までもつので200メートルならチャンスはある」

 -昨年11月にコーチを代え、瀬戸を指導する浦瑠一朗コーチに師事している。

 「日本選手権前、なんで瀬戸選手がトップで居続けられるのか学びたくて一緒に合宿した。浦さんは昔背泳ぎを泳いでいたそうで、細かい点も研究している。僕は日本選手権のとき、背泳ぎはただ泳いだだけ。今はスタートやターンから見直している」

 -一からの出直しでも世界選手権に出たい。

 「やはり地元の福岡であるので、自分が行かなければいけないなという気持ち。どんな結果であれ全力を出し切り、どん底に落ちても諦めない気持ちを感じ取ってもらいたい」

■3月に選考会

 -3月に選考会がある。各種目とも最大2人が代表になれる。

 「200メートル背泳ぎは入江(陵介)さんが速いけど、世代交代を待っていると思う。あわよくば1番で代表入りしたい。1分55秒台を目指す」

 -24年のパリ五輪も狙っている。

 「パリではもう一度バタフライでメダルを取り返したい」

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