廃部コカ・コーラも“背負い”TLから唯一3部の宗像サニックスが見据える先 【記者コラム】

西日本スポーツ 大窪 正一

 ラグビーの日本最高峰トップリーグ(TL)を発展解消する形で1月に動きだした新リーグのリーグワン。新型コロナウイルスの影響で開幕節の全3試合が中止された3部(6チーム)は22、23日の第2節が仕切り直しの“開幕”となる。

 2人の陽性者が確認され、16日の開幕節の試合中止を余儀なくされた宗像サニックスブルース(宗像)は22日、宗像・グローバルアリーナで中国電力レッドレグリオンズ(中国)とのリーグ初戦を迎える。TLチームで唯一、最下部の3部に振り分けられただけに逆襲へ、期する思いは強い。

 宗像は新リーグ参入を前に日本代表のロック、ムーアやWTBレメキら主力が大量に退団。新リーグは一層の競技力強化に加え事業力なども求められ、当面は「投資」が必要で母体企業の負担は大きい。事実上の活動規模縮小にかじを切った。

 TL時代はキラリと光るチームだった。無名選手を発掘し能力を引き出す。チームに残ったWTBヘスケスは2015年ワールドカップ(W杯)の南アフリカ戦で劇的な逆転トライを決めるなど効果的な外国人補強にも定評があった。日本代表のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチや代表強化担当の藤井雄一郎ディレクターはOBだ。

 巻き返しへ、リーグ参加を一度は表明しながら昨季限りで廃部となったかつてのライバルチーム、コカ・コーラの選手を多く補強した。22日の中国戦では元コカ・コーラの選手が4人先発する。“化学反応”がチームに好影響を与えるだろう。

 TL下部から新リーグに参戦した九州電力キューデンヴォルテクス(九州)は23日、福岡・博多の森陸上競技場で清水建設江東ブルーシャークス(江東)とのリーグ初戦に臨む。選手とスタッフ計21人が感染した苦境から立て直しを図っている。

 試合の興行権が日本協会から各チームに移り、「運営のプロ化」や地域密着を狙う新リーグはプロだけでなく社員選手も認めている。九州は、企業スポーツの文化を堅持しつつ上を目指す。九州の躍進はリーグの可能性も広げるはずだ。

 1部12チーム中8チームが関東圏。新リーグの目的の根本は日本ラグビーの発展だろう。九州に子どもたちが夢を持てるチームをいかに生み出すか。偏った地域バランスを覆す九州勢の意地の戦いが幕を開ける。(大窪正一)

PR

ラグビー アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング