J1参入プレーオフの「公平性」に疑問 J1勢に「二重のアドバンテージ」

西日本スポーツ 末継 智章

【記者コラム】

 30年目を迎えたJリーグはコロナ禍で中止になっていたJ2の3~6位によるトーナメント戦の勝者とJ1の16位が一発勝負する「J1参入プレーオフ(PO)決定戦」を3年ぶりに復活させた。ただ、大会方式が決まったのは開幕直前の16日。90分間で決着がつかなかった場合の決着方法を巡って一騒動あった。

 POが現行方式になった2018年から、J1勢は決定戦でのホーム開催に加え、同点の場合は勝者となるという二重のアドバンテージが与えられている。恩恵もあって18、19年とJ1勢が残留。不公平さを指摘する声が上がり19年から議論してきたが、結論が出ていなかった。PO復活を発表した昨年12月、Jリーグが「従来通り同点の場合は延長、PK戦で決める」と誤って発表。すぐ撤回したが再協議の機運が高まり、それでも結論が出なかったため今年に限って現状維持とした。

 公平性を考えると現在の規定はJ2にとって不利で厳しい。上位優遇の理由としてJリーグは「年間成績を尊重するため」と説明する。J2だけでPOを戦った12~17年、昇格チームの多くが1年で降格したため実力不足を指摘されたのも要因だ。ただ、J1勢に“二重のアドバンテージ”を与えるのであれば一発勝負の試合は公平な条件で決着をつけた方が、納得するのではないか。

 スペインやドイツなどでは公平性の高いホームアンドアウェー方式を採用。JリーグもかつてJ1下位とJ2上位の入れ替え戦でこの方式を採用し、06年にはJ1福岡がJ2神戸と2試合とも引き分けた末にアウェーゴール数の差で降格した。当時の入れ替え戦で昇格したチームは翌年、残留している。

 現状の過密日程でホームアンドアウェー方式を組むのは難しいという。ならば少しでも公平になるよう、中立地開催や延長、PK決着を求めたい。この30年、挑戦を続けて発展してきたJリーグ。変化を恐れることはない。(末継智章)

PR

Jリーグ アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング