コロナ禍、ロシア軍侵攻…混迷の時代に見つめたい北九州市とウェールズラグビー協会の絆の意義 6日まで回顧展

西日本スポーツ

 時が過ぎるのは早い。ラグビー日本代表史上初の8強に列島が沸いたワールドカップ(W杯)日本大会はもう3年も前になる。その年明けに開幕したトップリーグ(TL)は「W杯効果」が期待されたが、コロナ禍でシーズン途中での中止に追い込まれた。

 またTLを発展解消する形で今年1月に動きだした新リーグ「リーグワン」もコロナ禍に巻き込まれて悪戦苦闘している。W杯フランス大会はもう1年後だ。W杯日本大会以上の結果を狙う日本代表の強化活動にも影を落とす。

 そんな苦境の中でもW杯日本大会を機に生まれた絆を着実に深めているレガシー活動がある。北九州市と英国・ウェールズラグビー協会(WRU)だ。ウェールズ代表が北九州市で事前キャンプを行った縁で2020年に両者は友好協定を結んだ。

 そして今年、締結2周年を記念した回顧展「ウェールズとの軌跡」が福岡県北九州市のJR小倉駅JAM広場で3月6日まで開かれている。交流の記録をまとめたパネルや代表選手全員のサイン入りジャージーなど展示されている。6日までの午前9時半~午後6時(6日は同1時まで)。観覧は無料だ。

 3年前、強烈なインパクトを与えた光景が脳裏によみがえる。

 ウェールズ代表の公開練習で北九州市のミクニワールドスタジアム北九州に集った市民約1万5000人がウェールズ代表のチームカラーである赤色を身にまとい、試合前に歌われる「ランド・オブ・マイ・ファーザーズ」を合唱して歓迎した。WRUの公式ツイッターが流したこの動画は国内外に拡散され、感動と共感は世界に広がった。

 W杯後は互いに新聞広告を通じて感謝を伝え合った。コロナ禍に苦しむ北九州市に対し、WRUは動画で応援メッセージを寄せたこともある。北九州ラグビー協会が主催して友好協定の締結1周年を記念して市内などの小学生チームの交流試合を行った。コロナ禍で互いに動きが制限されても、つながった絆は揺るがない。

 3年前の幸せな時間から一転、世界各地を脅かすコロナ禍や、ロシアがウクライナに侵攻するなど世界は混迷の道をたどっている。こんな時代だからこそ、互いを思いやり、リスペクトし合う北九州市とWRUの交流活動の意義を改めて見つめ直したい。(大窪正一)

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