両チーム警告計8枚、J1初のダービーは熱いバトルに 【プレーバック九州ダービー】

西日本スポーツ

 J1福岡と鳥栖の九州ダービーが4月1日、福岡のホーム、ベスト電器スタジアムで行われます。

 長谷部監督3年目で攻守に進化が止まらない福岡と、これまでのベースに川井監督のエッセンスを加えた鳥栖の試合は見どころ満載の注目カード。今季J1で唯一の九州ダービーは熱い戦いの予感がします。

 両チームがともにJ1で戦った2016年と21年の九州ダービーのJリーグ公式戦の記事を当時のまま1試合づつアップ。第1回は両チームが初めてJ1で戦った16年のJ1リーグ開幕戦です。

   ◇   ◇

 J1が開幕した27日、佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムで行われた注目の「九州ダービー」はサガン鳥栖が5季ぶりに昇格したアビスパ福岡に2-1で競り勝った。前半8分に鳥栖FW豊田陽平(30)が今季Jリーグの第1号となるヘディング弾で先制。豊田はJ1単独2位となる4年連続での開幕弾で、チームも2012年のJ1昇格後は開幕戦で3勝2分けと負け知らずだ。就任2季目でJ1初采配の井原正巳監督(48)率いる福岡はFWウェリントン(28)のゴールも実らなかった。

   ◇   ◇

 エースが一度で仕留めた。前半8分。左サイドから鳥栖DF吉田が上げた速いクロスに、豊田が逆サイドから走り込んで頭で合わせた。この日唯一放ったシュートが4年連続開幕弾。「記録は塗り替えられるものだし、勝ち点3を届けられたことが良かった」。大黒柱と自覚する豊田に、自身の記録は二の次だった。

 J1で初となった福岡との「九州ダービー」。約2万人の観衆による熱気に包まれ、両チーム合わせて警告8枚が出る熱いバトルとなった。豊田も「勝ったのは僕たち。勝った方が強い」と暗にアビスパを“挑発”したが、実際にはダービー以上のこだわりがあった。

 「昨年はホームで結果を残せなかった。お客さんは開幕戦で試合を見たくてうずうずしている。その重圧が力になった」。昨年ホームでJ1昇格後最少の4勝(8分け5敗)にとどまった責任を感じていた。オフには九州各地のパワースポットを巡ったが「自分の中ではベアスタが一番のパワースポット」と再認識。2012年のJ1昇格から5年続けて本拠地で迎えた開幕戦で結果を出し「非常に気持ちいい」と笑顔をのぞかせた。

 監督が2年連続で交代。変革期にある中で「鳥栖らしさは大切にし続けたい」と献身的なプレーを貫き続ける。J1では前人未到の5年連続15得点の期待もかかってもその姿勢は変わらない。さらに今季は副主将に就任。若手に「一流になりたいなら、周りに合わせるな」と心構えを説くなど、よりチーム全体を考えて動くようになった。

 2点リードした後に失点し、フィッカデンティ監督は「ダービーで勝った情熱はチームを助けてくれるが、改善点は多い」と反省する。豊田も思いは同じだ。「まだまだ高めないと、てっぺんにたどりつけない」。目標はクラブ初の優勝。その手段としてゴールを狙い続ける。(末継智章)

   ◇   ◇

 「井原アビスパ」のJ1の船出は黒星スタートとなった。J1初采配を勝利で飾れなかったが井原監督は「選手は最後まで1点を取りに行く姿勢を見せてくれた。次のホームでの試合につながる」と前向きだった。

 「J1では少しでも隙を与えるとやられる」。開幕前、井原監督が警戒していたことが現実となった。前半8分、相手エース豊田のマークを外し、先制ゴールを許した。「そこでゲームプランが狂った」。中盤の守備を修正しボールを支配する時間が増えたが、後半6分に2点目を奪われた。「失点はミスがはっきりしている。悔いが残る選手もいると思うが、チームとして自信を持っていい」。後半26分、FWウェリントンのゴールで1点を返した。得点にはつながらなかったが、シュートは相手を4本上回る12本。終盤は相手ゴールを再三脅かした。

 5季ぶりのJ1の舞台での敗戦に下を向く選手はいない。ウェリントンは、昨季までJリーグで得点した試合で負けたことがなかった。「不敗神話」こそ崩れたが「負けてもみんな下を向かず次を見ていたのが心強い」と上昇のムードを感じていた。主将のFW城後は「今は鳥栖の方が上だと誰もが認めている。でも1年で逆転してみせる」と巻き返しを誓った。

上昇ムード実感

 次節のホーム開幕戦の相手は横浜M。両軍で8枚の警告が出るほど熱いファイトを見せた選手たちは、確かな手応えと自信をつかみ次戦へ向かう。 (前田泰子)

PR

アビスパ福岡 アクセスランキング

PR

注目のテーマ

福岡ソフトバンクホークス アクセスランキング