阿部一二三「五輪王者だと証明するために闘った」宿敵丸山返り討ちでV 柔道選抜体重別

西日本スポーツ

 再戦も一二三! 柔道の世界選手権(10月・タシケント)代表最終選考会を兼ねた全日本選抜体重別選手権最終日は3日、福岡国際センターで男子7階級が行われ、66キロ級で東京五輪金メダルの阿部一二三(パーク24)が決勝で丸山城志郎(ミキハウス)=宮崎市出身=を下し、2017年以来3度目の優勝を果たした。五輪以来の実戦復帰となった阿部は一昨年12月の東京五輪代表決定戦以来の対戦となった丸山を指導3の反則勝ちで退けた。

 

 勝利の瞬間に阿部がほえた。ゴールデンスコア方式の延長の末、丸山から三つの指導を引き出して反則勝ち。2020年12月の東京五輪代表決定戦で24分間の激闘を繰り広げたライバルを6分38秒で退けた。「自分が五輪のチャンピオンだと証明するために闘った」。誇りを守りぬき、達成感をにじませた。

 9度目を迎えた丸山との直接対決で、技による決着がつかなかったのは16年大会の決勝以来2度目。得意技を封じられてポイントこそ奪えなかったが、前に出続け、圧力をかけて組み手争いで優位に立った。

 「今までは東京五輪に向けて絶対に気持ちでも試合でも負けられなくて重いプレッシャーがあった。五輪チャンピオンになって自分の柔道に自信がつき、心に余裕を持って前に出て投げに行く柔道ができた」。選手たちが試合感覚をつかめずに苦労する初戦で、豪快な一本背負い投げで一本勝ちを収めた。

 東京五輪で女子52キロ級の妹・詩(日体大)ときょうだい同日優勝を達成。家族の夢をかなえた後も約1カ月間休んだだけでパリ五輪に向けて動き出した。20年12月の丸山とのワンマッチや、東京五輪では代名詞の担ぎ技だけでなく足技が威力を発揮。「まだまだ柔道家として進化できると思えて奮い立たせてくれた。崩しをもっと上達させれば自分の(攻撃の)幅は広がる」と自分自身への期待が原動力となっている。

 場内インタビューでは開口一番、「久々に観客がいて気持ちが上がった」と感謝する。ファンの期待も力に変えてきた男は「全勝でパリ五輪を決めて五輪で2連覇する」と豪語。19年の世界選手権は準決勝で丸山に敗れて3連覇を逃した。今度は丸山の3連覇を阻止し、2強から1強に君臨する。(末継智章)

 日本男子・鈴木桂治監督「阿部は今までの丸山戦のような投げられそうな雰囲気がなく、気持ちの強さも備わり、一回り成長した。丸山もまだまだ元気。2人ともモチベーションを上げて調子を整えれば、もっとレベルの高い試合ができる」

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