ぶっちぎりキャリアハイへ、千賀が宿す「2人の自分」

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ◆ソフトバンク4-0ロッテ(14日、ペイペイドーム)

 本調子でなくとも、チームを勝利に導くのがエースと呼ばれるゆえんだ。千賀が7回無失点でオリックス山本と並ぶリーグトップの3勝目。「とりあえず勝ててうれしい。どんなことであれゼロで抑えることができてよかった」。今季初めてだった中5日での先発で連敗ストップに貢献し、ホッと胸をなで下ろした。

 7回94球で被安打3の無失点、7奪三振と結果だけを見れば完璧だが、自身は「内容的には渋い感じ。最初の方はどうなるかと思った」と振り返る。直球は最速158キロをマークした一方、制球に苦しみ、3回までに60球を要した。

 初回、先頭の高部の内野安打、レアードへの死球などでいきなり2死一、三塁のピンチを招く。それでも佐藤都を遊ゴロに仕留めて切り抜けると、直後に打線が31イニングぶりの得点。「自分のやるべきことをマウンドでもう一回、整理し直せた」。尻上がりに調子を上げ、4回に初めて三者凡退に抑えると、以降は内野安打1本のみに抑え込んだ。

 開幕から前回まで3試合連続で金曜日の登板を続けてきた。今週は4試合しか組まれていない変則日程。金曜日には試合がなく、藤本監督から中5日で14日のロッテ戦か、中7日で16日の楽天戦(北九州)に回るかの選択を任され、14日を選んだ。きっちり結果を出す右腕の姿を、指揮官も「さすがエース。自分で修正できるし、すごく気合が入っていた」とたたえた。

 登板4試合すべてハイクオリティースタート(HQS、7回以上で自責点2以内)を達成し、防御率はリーグ3位の0・62。それでも「全然、よくはない」と納得はしていない。さらなるパフォーマンス向上へ、今季はイニング間のキャッチボールをやめ、ベンチ裏で重たいボールを投げて調整するなど、工夫も重ねている。

 試行錯誤の過程でも、残す成績は圧巻だ。「自分のやるべきことにアプローチする時間をまた1週間取りながら、それとは別に試合の中ではどうするか。2人の自分を持ちながら、しっかり取り組みたい」。今季目標に掲げる「ぶっちぎりキャリアハイ」へ、突き進んでいく。(伊藤瀬里加)

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