「最初は戸惑った」今季1号グラシアル1年の戦い

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ◆ソフトバンク3-0西武(26日、ペイペイドーム)

 帰ってきた今季負け知らずのキャプテンがチームに勢いをもたらした。左肩を痛めて離脱していた柳田悠岐外野手(33)が3番DHでスタメン出場。代名詞のフルスイングで圧倒的存在感を示すと、7回に右前に運ぶ復帰初安打。ジュリスベル・グラシアル内野手(36)の今季1号2ランを呼び込んだ。投手陣も無失点リレーでチームは3連勝。又吉克樹投手(31)が史上9人目の通算150ホールドを達成した。

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 左肩のけがから復帰したばかりの主将のチャンスメークに、燃えないわけがなかった。1点リードの7回だ。先頭の柳田が右前打。復帰後初めて快音を響かせた直後に、4番グラシアルが打席に立った。「ギータが先頭で出塁してくれたので、絶対にこのイニングを生かしていこうと思った」。代わったばかりの2番手平井の初球、甘く入った直球を逃さなかった。

 打った瞬間、アーチを確信した打球は左中間へ。今季24試合目でようやく飛び出した今季1号は勝利を決定づける2ラン。「今シーズン第1号ということもあるし、欲しい追加点を取ることができてよかった」。ベンチに戻ると、昨季限りで引退した高谷2軍バッテリーコーチから“サンドバッグ”の役割を引き継いだ海野相手にボクシングパフォーマンスも披露した。

 先制点もグラシアルのバットからだ。2回先頭で右翼フェンス直撃の三塁打。柳町の左前適時打を演出し先制のホームを踏んだ。全3得点に絡む活躍で10試合連続安打とし、一時は1割台に沈んだ打率も2割5分6厘にまで上昇した。

 昨季は右手薬指の骨折などの影響で入団後最少の37試合の出場にとどまった。今季の開幕後も「ほぼ1年間、野球ができないという環境の中でトレーニングと治療しかできず、最初は戸惑ったところもあった」と打ち明ける。

 それでも、長谷川打撃コーチは「やることをやってくれるので、こちらから何か求めることはない」と語る勤勉な性格。王会長に助言をもらって特打を行うなど、我慢強く復調を待った。チームメートの故障などで守備に入る機会も増え、藤本監督は「リズム良く打席に入れているのでは」とも分析する。グラシアルは「日々の準備、トレーニングがつながっていると思うし、日々、感覚も戻ってきている」と手応えを感じている。

 不動の4番の活躍で、これで3連勝。藤本監督も「打つべき人が打ってくれたから勝てた」とご満悦だ。この勢いで、再び大型連勝に突入する。(伊藤瀬里加)

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