「今しかない」と1軍へ 好調ソフトバンク支える小久保2軍監督 「ポスト甲斐」育成、周東再生も

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ソフトバンクの小久保裕紀2軍監督(50)が12日、西日本スポーツのインタビューに応じた。今季は柳町達外野手(25)や中谷将大外野手(29)をはじめ、1軍に昇格して即活躍する選手が目立つ。彼らはどのように牙を研ぎ、小久保2軍監督はどう分析しているのか。さらに復活を期す韋駄天(いだてん)の新たなアプローチや「ポスト甲斐」の成長など2軍の現状についても語った。 (聞き手・構成=伊藤瀬里加)

   ◇   ◇

 -2軍から昇格した選手が結果を残している。

 柳町は(2軍)開幕からファームに落ちてきたが、打率5割を打った。ツーストライクアプローチ(追い込まれてからの打撃)ができており、3月には調整登板した1軍のローテーション投手をポンポンと打っていた。

 -柳町は栗原の故障もあって3月31日に昇格し、1軍で打率3割5分2厘。

 2軍ではずばぬけていた。今の柳町の活躍で、周囲の選手もあれくらいやれば1軍でも3割打てるんだと感じている。ファームの選手にとっては、1軍レベルとはどういうものか、いい基準になる。

 -4月に移籍2年目で初めて1軍に昇格した中谷は2軍でヒントをつかんだのが大きかったという。

 昇格の1週間ほど前から急に良くなった。真っすぐをさばけなかったのが、急にさばけ出してフリー打撃の打球が全然変わった。腰の切り方を自分で(動画投稿サイトの)ユーチューブを見て取り入れたそうだ。首脳陣も改善点だと思っていたところを自分で見つけた。言われるより、自分で見つけた方がいい。阪神時代に1軍で年間20本打っているので、飛ばすこつは知っていた。それに今回の改良がはまった。

 -すぐ1軍に推薦した。

 モチベーション的にも今しかないから、何とか上げてもらった。昨年、トレードで来て、いい成績を残せず、一からやり直した中で「今、状態が非常にいいので」と。使ってもらった試合でヒットを打ち、代打で同点2ランと印象深い本塁打が出た。

 -右肩手術からの復活を目指す周東は、11日のウエスタン・広島戦で手からの帰塁を解禁した。

 リードは狭めからスタートさせている。昨年はいっぱいいっぱいの幅で逆を突かれて肩を壊し、手術も受けた。それを繰り返していたら野球選手として飯を食えない。

 -新しい形を模索。

 新たなスタイルでいいのでは。アンツーカーから両足が出るほどのリードだが、そこまでしなくてもいいのではと話している。まずは半歩縮めてやってみようと。そこから一足分、10センチずつでも広げていけばいい。逆を突かれても戻れる余裕がある場所からでも、いいスタートを切れば、多分セーフになれる。ファームで試せるところはやってもらう。

 -楽しみな若手は。

 ここまで見てきた野手では、育成の内野手の緒方かな。出塁する意欲や小力もある。引っ張ってのホームランも打てるし、塁に出たら心強い。いいスタートを切れるし、いい選手と思う。

 -現在は二塁を守っている。目指す選手像は周東、野村勇あたりか。

 ポジションとしてはあの辺に食い込むしかない。最低限、守れないと1軍に行けない。普通にアウトのゴロをアウトにできる、そのスキルがまだない。

 -捕手の渡辺も攻守で成長著しい。

 陸(渡辺)が一番伸びたかな。今すぐではないけど(甲斐)拓也の後にレギュラーの大型捕手となる可能性を感じる。あとは捕手としての成長。城島(球団会長付特別アドバイザー)の話を高谷(2軍バッテリーコーチ)と一緒に聞かせ、投手への声かけのタイミングなどを学ばせている。リード面も含め、経験しながらしかできない。

 -投手で目を引くのは。

 11日(の広島戦)に登板した木村。捕手も組んだことがなく、球筋や球種を詳しく知らないのに、2回を無失点。思ったよりコントロールがいい。どの球種でもストライクを取れていた。球団の育て方の話になるけど、次は3軍で球数を増やす練習をして、ゆくゆくは2軍の先発として経験を積んでいくのでは。

 -ファームの目的は1軍で戦う選手の育成が第一。

 勝つための選手起用をすることはない。順番に機会を与えるが、試合後半は勝ちにいく采配をする。前半でも「こいつは上ではこういうことをやるだろうな」というサインを出すことはある。

 -選手個々に1軍でどうするか、自分の特長は何か、を明確にしている。

 首脳陣が求めていないのにやっても意味がない。求めていることに答えを出すことが評価につながる。「評価していますよ」「こっちの求めていることですよ」と伝えている。

 -結果的に凡打でも数字に残らない貢献を評価。

 そうです。チームの現場のトップが評価をしてあげないと、ただの取り越し苦労、無駄な努力になる。それはわれわれがちゃんと評価しないと。

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