東浜、ノーヒッターの安定感は故郷でも健在

西日本スポーツ 長浜 幸治

 ◆西武1-5ソフトバンク(17日、沖縄セルラースタジアム那覇)

 沖縄で大逆転! ここから再び進撃だ!! ソフトバンクが1点を追う9回にチーム41イニングぶりの適時打となる柳田、グラシアルの連打などで一挙5点を挙げて逆転勝ち。那覇のスタンドを大いに沸かせた。熱い勝利を呼んだのは、故郷で貫禄を見せた東浜だ。前回登板で沖縄県出身選手初のノーヒットノーランを記録した右腕は今季初の中5日先発で7回無失点と快投。チームの連敗も3で止まり、首位楽天に3ゲーム差に再接近した。

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 3年前とは全く違う光景だった。東浜にとって初の凱旋(がいせん)登板となった2019年5月21日の西武戦では5回途中4失点で黒星を喫し、この試合で3ランを放った山川のヒーローインタビューを背に球場を後にした。今回は自身がヒーローに選ばれ、地元沖縄の大歓声を受けた。「忘れられない試合になった」。白星は付かなくても、チームの連敗ストップの立役者だった。

 11日の西武戦で沖縄県出身選手では初となる無安打無得点試合を達成して以来のマウンド。加えて地元だけに力が入るのも無理はなかった。「初回は緊張してなかなか投げづらかった」。1死から金子に自身10イニングぶりの安打を許すと、山川にも左前打を浴びて2死一、二塁とされたが、中村からカットボールで空振り三振を奪った。2回以降は本来の姿に戻り、7回まで安打を許さなかった。

 試合前のスタメン発表で東浜の名前がコールされると両チームのファンから大きな拍手が起きた。「ビジターだったけど拍手や声援で背中を押してもらった。改めて沖縄っていい所だなと思います」。フィーバーは14年前と同じだった。

 沖縄尚学高のエースとして08年春の選抜大会を優勝し、迎えた同年夏の沖縄大会決勝。東浜を見ようとファンが詰めかけ、北谷公園野球場(現Agreスタジアム北谷)近くは大渋滞となり、チームバスは試合前のシートノック直前に到着した。準備の時間もほとんどなくマウンドに上がった右腕は、浦添商高相手に初回5失点。そのまま最後の夏は終わった。全国の頂点に立った春は甲子園の土を持ち帰る機会がなかったため、右腕はスパイクに付いた球場の土を集め、その代わりとした。東浜にとっての原点だ。

 高校の5学年下の後輩、西武与座の存在も刺激となった。8回無失点と快投したサブマリン右腕との息詰まる投げ合いは地元ファンを喜ばせた。「試合には勝ったけど、個人的には完敗。本当にナイスピッチングだった」。それでも沖縄の日本復帰50年という節目で、東浜ここにありと言わんばかりの投球だった。

 チームは連敗を3で止め、首位楽天とのゲーム差は再び3に縮まった。藤本監督も「本当に立派。石川の状態が悪い中で頭一つ出てくれた。これを続けてくれたら」と今季初の中5日で好投した東浜に最敬礼した。連続無失点を21イニングまで伸ばした右腕の存在が首位猛追のキーとなる。(長浜幸治)

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