9回逆転劇の隠れたヒーローは「遅れてきた大砲」

西日本スポーツ 小畑 大悟

 ◆西武1-5ソフトバンク(17日、沖縄セルラースタジアム那覇)

 札幌で冷え込んでいた打線が、列島を縦断した沖縄で目覚めた。土壇場での一挙5得点で逆転。2020年から24試合連続で無得点に抑え込まれていた平良に故郷で土をつけ、藤本監督は「この勝ちはすごく大きい。抑えから点を取ったのは自信になる」と笑った。

 8回までサブマリン与座の前に散発4安打で沈黙。1点を追う9回にここまで防御率0・00を誇っていた沖縄出身の剛腕が登場すると、ベンチが動いた。不振の三森の代打に、今季初昇格したばかりのデスパイネを起用。この采配が平良攻略の突破口となった。

 日本通算170発の大砲はフルカウントから四球を選んで出塁。藤本監督が「一発に懸けたけど、四球をよく選んでくれた」と目を細めた働きに続き、牧原大の死球で無死一、二塁と好機が拡大。柳田がチーム41イニングぶりの適時打となる同点打を右前に運んだ。

 「必死にバットに当てにいった。良いところに飛んだ」。柳田がチームの思いを代弁した。11日の西武戦の3回に今宮、柳田が記録して以来の適時打が生まれると、グラシアルも勝ち越しの右前適時打。「チャンスでの大事な打席だったから集中した。しっかりコンタクトできた」と笑った。

 この連打の後も今宮のスクイズなどで3点を加えた。藤本監督は「柳田もグラシアルもよく打ってくれた。平良から点を取ったのは大きい」。日本ハム戦は柳田の2ランのみで今季初の同一カード3連敗を喫したが、沖縄では土壇場での5得点で初戦を制した。

 代打の切り札デスパイネが選球眼で先陣を切り、柳田とグラシアルがバットで続いた逆転勝ち。18日は難敵のルーキー左腕隅田が相手となるが、藤本監督は「先に点を取れたら、いい形の野球ができると思う」と力を込めた。平良攻略をきっかけに再び上昇気流をつかむ。(小畑大悟)

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