男子バレー日本代表の永露元稀 長身の大型セッターが持つ「もう一つの顔」は

西日本スポーツ 末継 智章

 日本バレーボール協会が23日、国際大会のネーションズリーグ・ブラジル大会(6月7~12日)に臨む男子日本代表14人を発表し、永露元稀(名古屋)=東福岡高出身=が選ばれた。192センチの長身セッターとして2024年パリ五輪への期待が高まる25歳は、動画投稿アプリTikTok(ティックトック)で200万人のフォロワーを持つバレー界屈指の人気投稿者だ。リアルな世界でもファンを増やすため、世界が驚くプレーを見せていく。

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 日本では規格外の190センチ台のセッターがパリ五輪出場権も懸かる国際舞台に挑む。膨らむのは不安より期待。ネーションズリーグの代表候補が発表された16日に東京都内で行われた会見で、永露は「持ち味の高さを出しつつ、スピードも求めたトスを上げて相手のブロックに狙いを絞らせない。経験を積みながら成長したい」と誓った。

 元々は強烈なスパイクとブロックが武器のミドルブロッカーで、東福岡高3年時には全国総体、同校メンバーが主体だった国体、全日本高校選手権(春高バレー)の高校3冠を達成。ただ、当時は既に卒業後のセッター転向を決めていた。

 「1年生のころから試合がない時期にセッターのトス練習に入り、2年時に藤元(聡一)監督からハンドリングを評価していただき『将来を見据えて(卒業後は)セッターをやってほしい』と言われた。経験が大事なポジションなので不安だった」

 東海大で基礎を学び、2018年に加入した豊田合成(現名古屋)で当時監督だったフィンランド出身のティリカイネン氏から海外のセッターの考え方や試合の組み立て方などを学んだ。昨年12月の全日本選手権で優勝し、Vリーグでは準優勝に終わったがプレーオフ決勝を経験。「ようやくセッターが面白くなってきた」と自信をつけた。

 異例なのはサイズだけではない。新型コロナウイルスの感染が拡大した20年4月にチームの活動が停止したのをきっかけに「自分の価値観はバレーボールしかないと気付き、バレーの面白さを伝えたかった」とTikTokを開始。選手の目線から見たトスやサーブの動画や高度な技を紹介し、国内外から200万人のフォロワーに支持されるようになった。

 「レミたん」としてTikTokで有名になり、東京五輪に出場した元ハンドボール男子日本代表の土井レミイ杏利とも共同企画の動画を投稿した。「僕もTikTokを通じてバレー界を熱くするのが夢。パリ五輪はまだあまり考えず、まずは目の前の代表活動で結果を出していく」。世界の舞台での活躍を経て、コートの内外で有名になってみせるつもりだ。(末継智章)

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 ◆永露 元稀(えいろ・もとき)1996年6月8日生まれの25歳。福岡県春日市出身。春日北小4年の時、いとこに誘われて同県筑前町の三輪スポーツ少年団でバレーボールを始める。春日北中から東福岡高、東海大を経て在学中の2018年からVリーグの豊田合成(現名古屋)でプレー。18年のジャカルタ・アジア大会に日本代表として出場した。両親と兄、弟との5人家族。最高到達点は330センチ。192センチ、80キロ。

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