牧原大、あるぞ交流戦MVP ジョーカーの栄冠といえば「待機中」がキーワードの2016年

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 大詰めを迎えた交流戦で3位タイにつけるソフトバンクの牧原大成内野手(29)が、「ジョーカー」として逆転優勝へと導く。交流戦の打率は全体2位の4割3分2厘と絶好調。2本塁打、9打点はいずれもチームトップタイでMVPも射程圏内だ。7日から本拠地ペイペイドームで2位阪神、1位ヤクルトとのラスト6連戦。3年ぶり9度目の頂点(勝率1位も含む)に向けて大暴れを誓った。

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 逆転Vの行方は「切り札」の活躍が鍵を握っている。本拠地で迎える交流戦ラスト6連戦。阪神、ヤクルトと続く上位2チームとの対戦を前に、牧原大が静かに闘志を燃やす。「まずはチームのために自分が何ができるかを一試合、一試合考えながら、一つでも勝利に貢献する。その上で優勝という気持ちでやっている」。与えられた役割を全力で全うする覚悟を示した。

 交流戦の打率は杉本(オリックス)に次ぐ12球団で2位の4割3分2厘。9打点と2本塁打はともにチームトップタイと絶好調だ。打順を問わず、代打でも結果を残し、守備では内外野のさまざまなポジションをこなす。藤本監督が「ジョーカー」と呼んで信頼を寄せるゆえんだ。森ヘッドコーチも「出された時にしっかり仕事してくれる」と絶賛する。

 好調の要因の一つに入念な準備がある。本拠地での試合前は早出でのティー打撃がルーティン。以前は飲む習慣がなかったプロテインを摂取するようになり、早めに体の異変を申し出るなどケアも慎重に行っている。「スタメンでも途中からでも、自分の準備を大事にしておけば悔いがない。打てなくてもしっかりと準備ができているつもり」と手応えを口にする。

 そんなジョーカーの重要度は、3年ぶりのVが懸かるこの6連戦でさらに増しそうだ。中堅のレギュラー格だった柳町が下半身のコンディション不良で出場選手登録を抹消され、代わってガルビスが昇格。牧原大は交流戦での守備はここまで三塁、遊撃を中心に全て内野だったが、手薄となる外野を任される可能性も出てきそうだ。

 藤本監督も「キングジョーカーじゃないけど、交流戦MVPを狙えるくらい頑張って」とキーマンに指名する。2016年の交流戦では城所龍磨(現3軍打撃兼外野守備走塁コーチ)がラッキーボーイ的な存在となり、MVPに輝いた。牧原大が大暴れを見せれば見せるほど、交流戦の頂点が近づき、さらにその先のシーズンにも弾みがつく。(伊藤瀬里加)

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◆2016年の交流戦MVP

 城所は同年の交流戦15試合に出場して53打数22安打、打率4割1分5厘で交流戦の首位打者に輝いた。5本塁打、12打点、6盗塁なども上位の成績で交流戦MVPを受賞。俊足を生かした守備と併せ、13勝4敗1分けで最高勝率となったチームをけん引した。岐阜・中京高から04年にドラフト2位で入団し、盗塁王1度の村松有人(現1軍外野守備走塁コーチ)がつけた背番号「23」をもらったが、故障が多くシーズン出場が100試合を超えたのは11年の1度だけ。勝ちパターンの守備固めや代走起用が多く「キドコロ待機中」のフレーズでも人気を博した。

2016年6月20日付本紙1面

 

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