「9回ではなくその前をやってもらうかも」緊急事態で森唯斗の「聖域」にこだわらず

西日本スポーツ 伊藤 瀬里加

 ◆ウエスタン・リーグ ソフトバンク5-4阪神(28日、タマスタ筑後)

 ソフトバンクの森唯斗投手(30)が約2カ月半ぶりに1軍に昇格することが決まった。ベテランの先発和田、勝ちパターンの救援陣、藤井と嘉弥真が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたための緊急昇格。起用法は降格前の抑えに限らず、幅広く検討される方針だ。不調のため4月中旬からファームで調整を続けていたが、通算127セーブの実力者が非常事態のチームを支える。また、笠谷俊介投手(25)も昇格する。

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 チームの緊急事態を受け、復活を目指す守護神に前倒しで白羽の矢が立った。森の1軍昇格が決定。森山投手コーチは「緊急なので実績のある選手がきてくれと。僕らも頼るところがあるし、ブルペンでも嘉弥真という年齢的にトップの選手がいなくなって、そういうのもある」と説明した。

 藤井はチームトップタイの28試合に登板し、4勝負けなしで8ホールド、防御率0・61を誇る。最近は主に7回を任されていた。嘉弥真も左打者へのワンポイントを中心に27試合に登板。0勝0敗11ホールドで防御率1・38と安定していた。ファームでは尾形らも好調だったが、1軍経験が豊富で、ブルペンでリーダーシップを取れる森の昇格が決まった。

 今季は開幕から登板6試合で連続セーブを挙げたものの、その後3敗。調子が上がらずに4月17日に出場選手登録を抹消された。藤本監督は「しっかりと9回投げる状態で準備してくれ」と、無期限での調整を決めた。

 ウエスタン・リーグでは10試合に登板して0勝1敗2セーブで防御率1・86。森山投手コーチは「スピードガンの数字はもうちょっとというのがあるけど、(1軍は)2軍で投げている時と変わる」と期待する。

 ただ、起用法については現状では8回又吉、9回モイネロが確立しており流動的だ。森山投手コーチは「本人が来てから監督も含めて話す」と前置きした上で「9回がベストな選択と思うけど、こういう状況だし、9回ではなくその前をやってもらうかも」と、守護神にこだわらない方針を示した。

 ファーム調整中には「(昇格は)僕には決められないけど、呼ばれたら行きますよ」と話していた森。チームの危機を、9年で通算446試合登板の鉄腕が救う。(伊藤瀬里加)

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