石川柊太、時短投で試合時間も今季最短 ノーノー逃しても淡々「調整もくそもない中で」

西日本スポーツ 小畑 大悟

 ◆西武0-3ソフトバンク(3日、ベルーナドーム)

 ソフトバンクの石川柊太投手(30)が6回まで無安打に抑える圧巻の投球を披露し、2年ぶりの完封で3勝目を挙げた。テンポ良く内外角に散らして西武打線に的を絞らせず、被安打1。4月26日の西武戦以来、68日ぶりの白星となった。チームは新型コロナウイルス陽性者が相次ぎ、2試合の中止を余儀なくされ、石川も登板日が二転三転する中での快投。中止明けの試合を2連勝とし、首位を固めた。

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 待ちわびていた勝利の味をかみしめた。68日ぶりの3勝目、しかも2年ぶりの完封。石川が度重なる登板日の変更も初コンビを組んだ海野と乗り越えた。「大変なチーム状況の中、スクランブルの登板だったけど勝ちに結びつく投球ができてホッとした」と喜んだ。

 三塁を踏ませない圧巻の投球だった。2回に投球テンポの速さを栗山に指摘され、2者連続四球を与えた。「ちょっと動揺したので反省」とピンチを招いたが後続を断つと6回まで無安打投球。偉業が近づいてきた7回、先頭森に左前打を浴びたが、「常にノーヒットノーランを目指している。やっぱりするのは大変だな」と冷静だった。

 コロナ禍で翻弄(ほんろう)されながら迎えた中11日のマウンドだった。先発予定日が7月1日→6月29日→7月1日→同3日と二転三転。最後のブルペンが6月27日と間も空いた。バッテリーを組んできた甲斐もコロナ陽性で離脱。「そういう状況は自分の中でチャンスだと思ってみた。どういう投球をするのかすごく楽しめた」と前を向いた。

 技術だけでなく精神の重要性も再確認できた。「調整もくそもない中でこういう投球ができた。自分のベストを尽くして結果は気持ち次第。いい経験になった」。勝ち星から見放される中、育成時代の気持ちに立ち返る出来事もあった。

 自主トレをともにした中村亮の支配下登録だ。「支配下になると今度は首を切られる立場になる。その土俵に上がっていくんだと伝えた」。あえて厳しい言葉で祝福することで「自分も育成のころの気持ちや、いま一度初心に返ってひたむきにやっていこう」と誓った。

 リズムのいい118球で今季パ・リーグ最短の2時間23分の快勝。首位をキープしたこの日はシーズンの折り返しとなる72試合目だった。藤本監督は「まだまだ(シーズンは)半分残ってるんでどういう状況になるか分からない」とふんどしを締め直せば、石川も「今日はもう終わったので、過去のこと。しっかりと次。余韻に浸る暇もない」と気を引き締めた。主力が抜けても活動再開後2連勝。上昇ムードで2位楽天の待つ陸奥の旅に出る。(小畑大悟)

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