首位!もう渡さん!! 中田 初の祭典で復活42日ぶり8勝

お立ち台で細川(左)に抱きつかれ、嫌がるしぐさを見せる中田 拡大

お立ち台で細川(左)に抱きつかれ、嫌がるしぐさを見せる中田

 ■オリに4カードぶり勝ち越し
 
 「赤い中田」で首位奪回! 直接対決で連勝したホークスが、オリックスをかわして7月4度目の奪首に成功した。中田賢一投手(32)が6回1失点と好投し、6月14日以来の白星で8勝目。細川亨捕手(34)も勝ち越し2ランで援護と、バッテリーの力でオリックス戦4カードぶりの勝ち越しを決めた。ヤフオクドームの「鷹(たか)の祭典」は一昨年から9連勝となり、最後を締めくくる先発は復活の白星を目指す大隣。今度こそ、首位の座は渡さない-。

 ■6回を1失点

 この日だけは、後輩へささげる全102球だったといっても過言ではない。三者凡退は6回の一度だけ。6イニング中4度も先頭打者を許したが、自身初出場の「祭典」で投のヒーローとなった中田は、暴投などが絡んだ4回の1点だけに抑えた。

 「細川さんが内角を使ってくれたので、意図に反さぬよう、しっかり投げ込めた。球にバラツキはあったけど、直球で押し込めていたから、慌てることもなかった」

 初回のピンチを脱した投球が、その後に生きた。安打と死球で1死一、三塁とされて、4番糸井を迎えた。3割5分を超すハイアベレージで、リーグ首位打者をひた走る。そんな男を、中田は自信を取り戻した直球でねじ伏せた。

 初球、2球目と続けて直球を投げ込んだ。力みから高めに浮き、2ボールとカウントを悪くしたが、スライダー2球で平行カウントへ。最後は142キロの直球を内角に投げ込み、見逃し三振に切った。続くT-岡田も直球で二ゴロ。試合の主導権を握らせなかった。

 ■決め球は直球

 「球宴期間中に直球中心の投げ込みを行った。そこで指のかかりがいいことや、球の力強さを感じ取った」。同点に追い付かれた4回、なおも続いた1死一塁のピンチでは、後続2人を直球でアウトにした。5回無死一塁でも1番ヘルマンを右飛、2番安達を二ゴロ併殺打に仕留めた決め球はいずれも直球だった。

 勝ちたい理由があった。きょう27日は、黄色靱帯(じんたい)骨化症の難病から復帰した大隣が422日ぶりに1軍の先発マウンドに立つ。ホークスへの移籍が決まった昨年末。中田は自己紹介を兼ねて全選手に年賀状を送り、複数の選手から返信があった。その中の一人が大隣だった。

 「一緒に頑張りましょう」。難病からの復活ロードを歩む左腕のメッセージは、強烈な印象として残った。キャンプでは中田がA組、大隣はB組。開幕後も1軍とファーム。居場所は違っても常に話し掛けてくれ、溶け込みやすい環境をつくってくれた。「少しでも楽な状況で投げさせたい」。何としても「勝利のバトン」を渡したかった。

 「先頭を多く出したけど、1点に抑えたのが結果的によかった」。秋山監督はチームトップの8勝目を挙げ、11日ぶりに首位奪還へと導いた中田の粘投をたたえた。そして続けた。「昨日、きょう(の勝ち)を生かすも明日。明日の大隣はやってきたことを出せばいい」。直球主体の投球で6月14日以来、42日ぶりの白星を手にした中田。その姿は、復活星を目指す大隣の胸に響いたはずだ。 (石田泰隆)

=2014/07/27付 西日本スポーツ=

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