名将若生監督、最後の夏切符 ナイン「日本一に」

 恩師の花道を飾るためにチームが一丸となった。第96回全国高校野球選手権福岡大会で28日、3年ぶりの夏の甲子園出場を決めた九州国際大付(北九州市)。若生(わこう)正広監督(63)は大会前に今夏限りでの退任を表明していた。春夏合わせて10度甲子園で指揮を執った名将に、晴れ舞台への“切符”を贈ったナインは「甲子園でも優勝だ」と必勝を誓った。

 北筑との決勝。自慢の強力打線が爆発し、16-0と福岡大会決勝の最多得点記録を更新する大勝で5度目の県代表を決めた。「日本一になります」。表彰式終了後、選手を代表して主将の清水優心捕手(3年)がウイニングボールを手渡すと若生監督は「頼もしいね」とほほ笑んだ。

 チームの願いは一つ。2005年9月から指導する若生監督に九州国際大付の指揮官として有終の美を飾ってもらうことだ。監督は就任後の07年、難病「黄色靱帯(じんたい)骨化症」を発症。つえを手放せないが、今もグラウンドに立つ。その姿に教え子たちは野球に向き合うひたむきさを学んだ。

 前任の東北(宮城)では03年夏にダルビッシュ有投手(米大リーグ・レンジャーズ)を擁して準優勝。九州国際大付でも11年春の選抜大会で準優勝に導いた。

 今回ベンチ入りした20人中13人が神奈川など県外出身者。いずれも監督を慕って集まった選手たちだ。「若生監督と全国制覇するために福岡に来た。監督には笑顔で終わってほしいし、僕らも笑顔でこの夏を終えたい」と清水主将。深紅の大旗への挑戦が始まった。

=2014/07/29付 西日本新聞朝刊=

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